市況概況 - まとめ -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

日経平均457円の大幅高で約2ヶ月半ぶりの高値を回復

日本株式市場

日経平均457円の大幅高で約2ヶ月半ぶりの高値を回復

1.概況
本日の日経平均は457円高の1万7363円と大幅に上昇して3日続伸し、日経平均は2月2日以来約2ヶ月半ぶりの高値を回復しています。TOPIXやJPX日経400、新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて上昇しました。昨日の米国市場でダウ平均が年初来高値を更新し、ドル円が109円台後半まで円安に振れたことを受け日経平均は280円高の1万7187円と大幅に上昇して寄り付きました。日経平均はまもなく上げ幅を300円台まで広げるとその後も堅調に推移し、前場を329円高で終えました。日経平均は後場寄りから一段高になると13時頃に本日の高値となる475円高をつけました。その後も大きく押すことなく推移した日経平均は、そのまま本日の高値圏で大引けをむかえました。東証1部の値上がり銘柄数は1,753と全体の約9割が上昇しました。東証33業種は全業種が上昇し、鉱業や不動産業、海運業などが高い上昇率となりました。東証1部の売買代金は2兆4742億円と昨日から10%ほど増加しました。

2.個別銘柄等
燃費を実際よりもよく見せる不正を意図的に行っていたと発表した三菱自動車(7211)は昨日も一時ストップ安となりましたが、本日はストップ安比例配分となりました。同社のイメージ悪化に伴う顧客の乗り換えが期待され、スズキ(7269)が5.3%高、いすゞ自動車(7202)が5.8%高と大きく上昇しました。ソフトバンクグループ(9984)は、取引時間中に一部の投資家が同社の副社長であるアローラ氏に対する内部調査を行うよう要求していると報じられ、一時4%近く上昇していた株価が5%安まで急落する場面がありました。引けにかけて値を戻し終値では1.4%高となっています。3月決算企業の決算発表皮切りとなった安川電機(6506)は、今期の業績予想を大幅な減益と発表したことで5%近く下落しました。一方、不動産販売のゴールドクレスト(8871)は昨日の大引け後に平成28年3月期の利益が従来予想よりも上振れて着地した見込みであると発表したことが好感され7.5%高となりました。また、富士フイルム(4901)は平成29年3月期に過去最高の営業利益を更新する見込みであると報じられ、6.3%の大幅高となりました。

【VIEW POINT: 明日への視点】
日本市場は大幅高となりました。日経平均は3月14日につけた戻り高値を上回ってきており、市場のセンチメントは大きく改善しているとみられます。業種別の騰落率を見ても年初から比較的堅調だったディフェンシブセクターよりも、景気敏感セクターを中心に買われており物色動向に変化が起きています。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 益嶋 裕)


中国株式市場

上海市場は続落 香港市場は大幅反発

上海総合指数:2952.89(-19.69)
香港のハンセン指数(日本時間16時時点):21519.51(+283.2)


1.概況
<中国本土市場>
上海総合指数は続落しました。昨日に節目の3,000ポイントを割り込んだことで投資家心理が弱気に傾いていた一方、李克強首相が貿易促進や交通インフラの整備を進める方針を明らかにしたことや、国内鉄鋼製品価格の持ち直しが伝わったことなどが相場の下支えとなりました。寄り付き直後に一時1%近く下落した上海総合指数ですが、下げ幅を徐々に縮めるとまもなくプラスに転じました。後場に入ると買いが続かずその後は昨日の終値を挟んで揉み合う展開となりました。引けにかけて売りがやや優勢となり、結局上海総合指数は約0.7%安で取引を終えています。

<香港市場>
香港ハンセン指数は大幅に反発しています。昨日の米国株高と原油価格の上昇を受けてハンセン指数は反発して寄り付きました。また、昨日大きく下落したことで値ごろ感からの買いも入り、上げ幅を徐々に広げるとその後は堅調な展開となりました。但し、上海総合指数が終盤に下げ幅を再び拡大したことから、ハンセン指数は上げ幅を縮めています。日本時間16時時点で4業種の全てが上げ、なかでも金融株指数と商工業株指数が1%超の上昇となっています。

2.個別銘柄動向等(香港マーケット、日本時間16時時点まで)
香港市場では、原油価格の上昇を受けてシノック (中国海洋石油・00883)やクンルンエネルギー (昆侖能源・00135)などのエネルギー株が大幅に上昇しています。 また、チャイナモバイル (中国移動・00941)が好決算を受けて2%超値上がりしています。さらに、センチメントが改善しているなか欧州の銀行最大手のエイチエスビーシー(HSBC・00005)が4%近く上げているほか、バンクイーストアジア (東亜銀行・00023)も1%以上買われています。

一方で、サンズチャイナ(金沙中国・01928)が大幅に下落しています。1-3月期決算が不振だったことが嫌気されました。また、ギャラクシー・エンターテインメント(銀河娯楽・00027)も連れ安となっています。さらに、1-3月期決算の大幅減益見通しを発表したチャイナライフイン (中国人寿保険・02628)も売られています。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 林 宇川)

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