市況概況 - 朝 -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

先週末の米国市場は強弱材料入り混じり高安まちまち 日本市場は一段の円安で続伸か

NYダウ: 18003.75  △21.23 (4/22)
NASDAQ: 4906.23  ▼39.66 (4/22)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
先週末の米国市場ではダウ平均とS&P500株価指数が小幅に反発したものの、ナスダック総合株価指数が続落となるなど強弱材料入り混じるなか高安まちまちとなりました。原油価格の上昇が好感される一方で、マイクロソフト(MSFT)やアルファベット(GOOGL)の冴えない決算が相場の重石となりました。朝方に40ドル高余りまで買われる場面もあったダウ平均は上値が伸び悩むと下落に転じ一時70ドル安余りまで売られるなどマイナス圏での推移が続きましたが、下げ渋ると午後には再び小幅なプラスに転じました。その後、18,000ドル近辺で推移したダウ平均は結局21ドル高の18,003ドルと節目の18,000ドルを回復して取引を終えています。また、S&P500株価指数も0.1ポイント高の2,091ポイントとなっています。一方で時価総額の大きいマイクロソフトやアルファベットの下落を受けてハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は39ポイント安の4,906ポイントとなっています。

2.経済指標等
4月の米製造業購買担当者景気指数速報値(PMI)は50.8と前月の51.5から悪化し市場予想を下回りました。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全10業種のうち8業種が上げています。なかでもエネルギーと金融が1%を超える上昇となったほか、公益事業も1%近く上げています。一方で情報技術と一般消費財・サービスの2業種が下げ、情報技術は2%近く下げました。

4.個別銘柄動向
1株利益が市場予想に届かなかったことからマイクロソフトが7%を超える大幅安となったほか、業績見通しを引き下げたビザ(V)も2%安となり、マイクロソフトとビザの2銘柄でダウ平均を40ドル近く押し下げました。また、決算が大幅減益だった建機のキャタピラー(CAT)も軟調となっています。ダウ平均構成銘柄以外では1株利益が市場予想を下回ったことからグーグルを傘下に持つアルファベットが5%を上回る下げとなり、スターバックス(SBUX)も決算が予想に届かなかったことから5%近く下げています。一方、決算で売上高は大幅減となったものの市場予想を上回った半導体大手アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)が相次ぐ投資判断の引き上げを受けて急騰しました。カナダの製薬会社バリアント・ファーマシューティカルズ・インターナショナル(VRX)も製薬大手ペリゴのCEOを新CEOに起用するため最終調整に入っていると伝わり大幅高となっています。

5.為替・金利等
長期金利は原油価格の上昇を受けて安全資産の米国債が売られ前日比0.03%高い1.89%となりました。ドル円は日銀が金融機関への貸し出しにマイナス金利を適用することを検討していると報じられ東京市場で円安が進んだ流れを引き継ぎ一段と円安が進みました。朝方は111円台後半での推移となっています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
一段の円安を受けて本日の日本市場は続伸でのスタートが予想されます。こうしたなか先週末までの4日続伸で1,300円近く上昇し、25日移動平均とのかい離率が6%近い水準となり短期的な過熱感も意識される日経平均がどこまで上値を伸ばせるのかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)

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