市況概況 - まとめ -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

日経平均利益確定売りに押されて5日ぶりに反落 今週は日米の金融政策発表に注目

日本株式市場

日経平均利益確定売りに押されて5日ぶりに反落 今週は日米の金融政策発表に注目

1.概況
本日の日経平均は133円安の1万7439円と5日ぶりに反落しました。TOPIXやJPX日経400、新興市場のマザーズ指数も下落しましたが東証2部指数は1ポイント未満の上昇とほぼ横ばいでした。先週末の米国市場は高安まちまちでしたが、ドル円が111円台後半まで円安に振れたことを受け日経平均は41円高の1万7613円で寄り付きました。ただ、先週末まで4日続伸で上げ幅が1,300円近くに達し高値警戒感が強まっていた日経平均は、寄り付きが高値となりその後は軟調な展開となりました。寄り付き後すぐにマイナスに転じた日経平均は、その後再びプラス圏まで値を戻す場面もありましたが上値を追うような力強さはなく、10時前から再びマイナスに転じるとその後は徐々に下げ幅を広げました。前場を132円安で終えた日経平均は、後場に入っても安値圏での推移が続き、13時半過ぎに本日の安値となる168円安の1万7403円をつけました。日経平均はその後も大きく反発することなく安値圏で取引を終えました。東証33業種は保険業やゴム製品など7業種のみ上昇しました。中でも保険業は2.5%高となっています。東証1部の売買代金は2兆2600億円と先週末から2割近く減少しました。

2.個別銘柄等
売買代金上位銘柄は高安まちまちでした。東証1部の売買代金トップに入った三菱UFJ(8306)は0.4%高と小幅に上昇し3日続伸となりました。また、売買代金2位のトヨタ自動車(7203)も1.2%高と堅調で同じく3日続伸しました。その他にもみずほ(8411)やソフトバンクグループ(9984)などが上昇しています。一方、ソニー(6758)は6%の大幅安となりました。先週末の大引け後に熊本地震の影響から2016年度の業績見通し発表を延期すると発表したことで、地震の影響が大きく業績が大幅に悪化するのではないかとの不安が広がったようです。また、三菱自動車(7211)は本日も5%近く下落し、連日で年初来安値を更新しています。材料が出たところでは、エイチ・アイ・エス(9603)が6.4%の大幅安となりました。先週末の大引け後に業績の下方修正を発表したことが嫌気されました。

【VIEW POINT: 明日への視点】
高値警戒感の強まっていた日経平均は利益確定売りに押され反落となりました。今週は日米で重要イベントの発表が続きます。まず、26日・27日に米国で連邦公開市場委員会(FOMC)が開催されます。今回の会合で利上げが決定される可能性は極めて低いとみられますが、会合後の声明文で今後の利上げについて何らかの示唆が行われるか注目されます。そして27・28日と日銀の金融政策決定会合が開催されます。こちらは追加金融緩和の発表があるか注目されます。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 益嶋 裕)


中国株式市場

上海市場は反落 香港市場は続落

上海総合指数:2946.67(-12.57)
香港のハンセン指数(日本時間16時時点):21363.95(-103.09)

1.概況
<中国本土市場>
上海総合指数は小幅に反落しました。連日の中国人民銀行による大規模な資金供給で追加緩和期待が後退した一方で、年金基金などからの株式市場への資金流入期待が相場を支えました。前場に一時1.4%安まで売られた上海総合指数ですが、徐々に持ち直すと後場には持ち直す場面もみられました。しかし、先週末の終値近辺で上値を押さえられると結局0.4%安で取引を終えています。

<香港市場>
ハンセン指数は続落となっています。時間外の原油相場が下落したことに加え、先週末に発表された米国のハイテク株の業績が冴えなかったことなどから下落して寄り付いたハンセン指数は、一時0.7%安近くまで売られるなどその後も軟調な展開が続いています。日本時間16時時点で不動産株指数が小幅に上昇する一方、商工業株指数や金融株指数、公益事業株指数が下落しています。

2.個別銘柄動向等(香港マーケット、日本時間16時時点まで)
香港市場では、追加緩和期待の後退を受けて金融株が軒並み軟調に推移しています。ピンアンインシュランス (平安保険・02318)やチャイナライフイン (中国人寿保険・02628)といった保険株が下げているほか、インダコマシャルバンク (中国工商銀行・01398)やコンストラクションバンク (中国建設銀行・00939)などの本土系銀行株も売られています。また、時間外での原油価格の下落を受けてシノック(中国海洋石油・00883)などのエネルギー株も下落となっています。

一方、中国自動車のグレートウォールモーター (長城汽車・02333)が反発しています。1-3月期決算は減益となったものの市場予想を上回ったことが好感されました。また、一部のディフェンシッブ銘柄が賑わっています。チャイナリソービアー (華潤ヒ酒・00291)が3%近く上げているほか、ティンイー (康師傅・00322)も2%以上上昇するなど食品の一角が買われています。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 林 宇川)

バックナンバー


マネックスレポート一覧

当社の口座開設・維持費は無料です。口座開設にあたっては、「契約締結前交付書面」で内容をよくご確認ください。
当社は、本書の内容につき、その正確性や完全性について意見を表明し、また保証するものではございません。記載した情報、予想および判断は有価証券の購入、売却、デリバティブ取引、その他の取引を推奨し、勧誘するものではございません。過去の実績や予想・意見は、将来の結果を保証するものではございません。
提供する情報等は作成時現在のものであり、今後予告なしに変更または削除されることがございます。当社は本書の内容に依拠してお客様が取った行動の結果に対し責任を負うものではございません。投資にかかる最終決定は、お客様ご自身の判断と責任でなさるようお願いいたします。本書の内容に関する一切の権利は当社にありますので、当社の事前の書面による了解なしに転用・複製・配布することはできません。内容に関するご質問・ご照会等にはお応え致しかねますので、あらかじめご容赦ください。

利益相反に関する開示事項

当社は、契約に基づき、オリジナルレポートの提供を継続的に行うことに対する対価を契約先金融機関より包括的に得ておりますが、本レポートに対して個別に対価を得ているものではありません。レポート対象企業の選定は当社が独自の判断に基づき行っているものであり、契約先金融機関を含む第三者からの指定は一切受けておりません。レポート執筆者、ならびに当社と本レポートの対象会社との間には、利益相反の関係はありません。