マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国市場は利益確定の売りで小幅下落 日本市場は小動きでのスタートか
NYダウ: 17977.24 ▼26.51 (4/25)
NASDAQ: 4895.79 ▼10.44 (4/25)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は、翌日以降にアップル(AAPL)などの決算発表や米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表など注目イベントを控え積極的な買いが限られるなか、利益確定の売りが出て小幅に下落しました。下げて始まったダウ平均はお昼前に150ドル安近くまで売られましたが、その後は徐々に下げ幅を縮める展開となりました。結局ダウ平均は26ドル安の17,997ドルと節目の18,000ドルを割り込んで反落となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も10ポイント安の4,895ポイントと3日続落となっています。
2.経済指標等
3月の米新築住宅販売件数は年率換算で前月比1.5%減の51万1千戸と3カ月連続のマイナスとなり市場予想を下回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全10業種のうちエネルギーや素材、資本財・サービスなどの6業種が下げ、エネルギーは1%安となっています。一方で生活必需品や電気通信サービスなどの4業種が上げています。
4.個別銘柄動向
業績見通しを下方修正した事務機器のゼロックス(XRX)が急落したほか、赤字決算を発表した投資ファンドのコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)も大きく下げました。また、原油価格の下落を受けてシェブロン(CVX)やエクソンモービル(XOM)が軟調でした。一方でシカゴ・トリビューンなどを傘下に持つ新聞のトリビューン・パブリッシング(TPUB)がUSAトゥデーなどを発行するメディア大手のガネット(GCI)から買収提案を受けたと発表したことで買収価格にさや寄せする格好で50%を超えて上昇し急騰しました。ガネットも大幅高となっています。さらに1-3月期決算で最終赤字が前年同期から大幅に縮小し1株利益が市場予想を上回ったクレジットカードの処理業務を手がけるファーストデータ・コーポレーション(FDC)が堅調となっています。
5.為替・金利等
長期金利は0.02%高い1.91%となりました。ドル円は111円台前半での推移となっています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
米国市場やドル円など外部環境に大きな動きがみられないことから本日の日本市場は小動きでのスタートが予想されます。3月期決算企業の決算発表がスタートしていますが、本日は取引終了後に信越化学工業(4063)やJFEホールディングス(5411)、東京エレクトロン(8035)などが決算発表を予定しています。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)