マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国市場はFOMCの結果発表を控え様子見で高安まちまち 日本市場は円安で反発か
NYダウ: 17990.32 △13.08 (4/26)
NASDAQ: 4888.28 ▼7.50 (4/26)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は小幅に高安まちまちとなりました。デュポン(DD)の決算や原油価格の上昇を好感して朝方に60ドル以上上昇する場面もあったダウ平均ですが、取引終了後のアップル(AAPL)の決算発表や、翌日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を控え様子見となりました。前日終値を挟んで揉み合う展開となったダウ平均は結局13ドル高の17,990ドルと小幅に反発して取引を終えています。また、S&P500株価指数も3ポイント高の2,091ポイントと反発しています。一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は7ポイント安の4,888ポイントと4日続落となっています。
2.経済指標等
3月の耐久財受注は前月比0.8%増と2カ月ぶりに増加したものの市場予想を下回りました。民間設備投資の先行指標となる非国防資本財から航空機を除いたコア受注は横ばいで、こちらも市場予想を下回っています。また、コンファレンス・ボードが発表した4月の米消費者信頼感指数は1.9ポイント低下の94.2となり市場予想を下回っています。さらに2月のS&Pケース・シラー米20都市圏住宅価格指数は前年比5.4%上昇となったものの、伸び率は前月から鈍化し市場予想を下回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全10業種のうち6業種が上げ、エネルギーと素材が1%を超える上昇となっています。一方でヘルスケアや情報技術など4業種が下げています。
4.個別銘柄動向
1-3月期決算で利益が予想を上回ったうえ業績見通しも上方修正したデュポンが2%を超える上昇となりダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなりました。また、決算が市場予想を上回ったコーチ(COH)や航空防衛大手ロッキード・マーチン(LMT)が買われました。一方で売上高が市場予想に届かなかったプロクター・アンド・ギャンブル(PG)が売られたほか、1株利益が市場予想を上回ったにもかかわらず、材料出尽くしから利益確定の売りに押されスリーエム(MMM)も下げています。なお取引終了後に決算を発表したツイッター(TWTR)は売上高が市場予想に届かなかったことから時間外で大きく下げています。同じく取引終了後に決算を発表したアップル(AAPL)は減収減益で1株利益も市場予想を下回ったことから時間外で一段安となっています。
5.為替・金利等
長期金利はFOMCの結果発表を前に持ち高調整の売りが出て前日比0.01%高い1.92%となりました。こうしたなかドル円はやや円安に振れ111円台前半での推移となっています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
米国市場でダウ平均が小幅に上昇したことや、ドル円が円安に振れていることから本日の日本市場は反発してのスタートが予想されます。米FOMCや日銀の金融政策決定会合の結果発表を明日に控えるなか日経平均が節目の17,500円を上回るような展開となるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)