マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国市場はアップルの下落が重石となり小幅に高安まちまち 日本市場は決算発表の集中日
NYダウ: 17720.50 △9.38 (5/12)
NASDAQ: 4737.33 ▼23.35 (5/12)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は小幅に高安まちまちとなりました。ダウ平均は反発したものの、S&P500株価指数とナスダック総合株価指数は続落となりました。WTIの先物価格が47ドル台を付けた原油価格の上昇を好感して朝方に90ドル高近くまで買われたダウ平均ですが、原油価格が弱含むとダウ平均もマイナスに転じ昼ごろには一時85ドル安まで売られました。その後、原油価格が持ち直すとダウ平均も切り返し午後にプラスに転じましたが上値は重く結局9ドル高の17,720ドルと小幅に反発して取引を終えています。一方で時価総額の大きいアップル(AAPL)の下落が重石となったS&P500株価指数が0.3ポイント安の2,064ポイントとなったほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も23ポイント安の4,737ポイントと続落となっています。
2.経済指標等
先週一週間の新規失業保険申請件数は前週比2万人増の29万4千人となり、減少を見込んでいた市場予想に反して大幅に悪化しました。4月の米輸入物価指数は前月比0.3%上昇し2カ月連続のプラスとなりましたが、市場予想は下回っています。輸出物価は前月比0.5%上昇し市場予想を上回っています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全10業種のうち電気通信サービスや生活必需品、素材などの7業種が上げました。一方でヘルスケア、情報技術、資本財・サービスの3業種が下げています。
4.個別銘柄動向
アップルはiPhoneの販売低迷が続くとの懸念から2%を超す下落となりダウ平均構成銘柄で下落率トップとなりました。また、決算が減収減益で1株利益も市場予想を下回った百貨店大手のコールズ(KSS)が急落となっています。一方でドイツのバイエルが買収を検討していると報じられた種子・農業製品大手のモンサント(MON)が大幅高となったほか、決算は減収減益だったものの1株利益が市場予想を上回った衣料品大手のラルフローレン(RL)が上げています。
5.為替・金利等
長期金利は前日比0.02%高い1.75%となりました。こうしたなかドル円は109円近辺での推移となっています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
米国市場が小幅に高安まちまちとなったことから本日の日本市場は小動きでのスタートが予想されます。こうしたなか本日は決算発表の集中日で、900社を超える企業が決算発表を予定しています。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)