市況概況 - 朝 -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

米国市場は原油安や冴えない小売り決算を嫌気して下落 日本市場は米国株安で軟調スタートか

NYダウ: 17535.32  ▼185.18 (5/13)
NASDAQ: 4717.68  ▼19.66 (5/13)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
先週末の米国市場は原油安や冴えない小売り決算を嫌気して下落しました。午前中に小幅なプラスとなる場面もみられたダウ平均ですが、上値の重さが意識されるなか午後に下げ幅を広げると一時は210ドル安近くまで売られました。結局ダウ平均は185ドル安の17,535ドルと反落して安値圏で取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も19ポイント安の4,717ポイントと3日続落となっています。

2.経済指標等
5月の米ミシガン大学消費者態度指数速報値は95.8と前月から改善し市場予想を上回りました。4月の米小売売上高は前月比1.3%増と昨年3月以来1年1カ月ぶりの伸びとなりこちらも市場予想を上回っています。また、3月の米企業在庫は前月比0.4%増とプラスに転じ市場予想を上回っています。企業売上高は前月比0.3%増となっています。一方で4月の米卸売物価指数は前月比0.2%上昇したものの市場予想を下回っています。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は金融、エネルギー、生活必需品など10業種全てが下げました。

4.個別銘柄動向
四半期決算で売上高が市場予想を下回った百貨店のJCペニー(JCP)が下げました。また、決算と同時に2017年1 月期通期の収益見通しを引き下げた百貨店のノードストローム(JWN)が急落しています。このように冴えない小売り決算が続くなかウォルマート・ストアーズ(WMT)も3%近く下げるなど、消費関連株全般に売りが広がり相場の重石となりました。さらに新型の大型多目的スポーツ車(SUV)の一部モデルについて燃費の表示に誤りがあったとして販売を休止すると伝わったゼネラル・モーターズ(GM)が売られ、最高財務責任者の退任を発表したティファニー(TIF)も下げています。一方決算で売上高が市場予想を上回ったハンバーガーチェーンのシェイクシャック(SHAK)が10%近く上昇しています。

5.為替・金利等
長期金利は米国株安を受けて安全資産の米国債が買われ前日比0.05%低い1.70%となりました。ドル円は予想を上回った米小売売上高を受けて109円台半ばまで円安となる場面もありましたが、米国株安を受けて一転してリスク回避の円買いが強まり円高に振れました。朝方は108円台半ばでの推移となっています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
先週末の米国株安を受けて本日の日本市場は軟調なスタートが予想されます。こうしたなか先週末の日経平均が米国市場に先行する格好で200円を超える下げとなっていることや、消費増税の先送りを安倍首相が決めたとの報道もあり、一目均衡表の雲の下限(16,385円)をサポートに下げ渋るような展開となるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)

バックナンバー


マネックスレポート一覧

当社の口座開設・維持費は無料です。口座開設にあたっては、「契約締結前交付書面」で内容をよくご確認ください。
当社は、本書の内容につき、その正確性や完全性について意見を表明し、また保証するものではございません。記載した情報、予想および判断は有価証券の購入、売却、デリバティブ取引、その他の取引を推奨し、勧誘するものではございません。過去の実績や予想・意見は、将来の結果を保証するものではございません。
提供する情報等は作成時現在のものであり、今後予告なしに変更または削除されることがございます。当社は本書の内容に依拠してお客様が取った行動の結果に対し責任を負うものではございません。投資にかかる最終決定は、お客様ご自身の判断と責任でなさるようお願いいたします。本書の内容に関する一切の権利は当社にありますので、当社の事前の書面による了解なしに転用・複製・配布することはできません。内容に関するご質問・ご照会等にはお応え致しかねますので、あらかじめご容赦ください。

利益相反に関する開示事項

当社は、契約に基づき、オリジナルレポートの提供を継続的に行うことに対する対価を契約先金融機関より包括的に得ておりますが、本レポートに対して個別に対価を得ているものではありません。レポート対象企業の選定は当社が独自の判断に基づき行っているものであり、契約先金融機関を含む第三者からの指定は一切受けておりません。レポート執筆者、ならびに当社と本レポートの対象会社との間には、利益相反の関係はありません。