市況概況 - まとめ -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

日経平均小幅に反発 マザーズ市場は7%近い大幅安に

日本株式市場

1.概況
本日の日経平均は54円高の1万6466円と小幅に反発しました。TOPIXやJPX日経400も小幅に上昇した一方で新興市場のマザーズ指数は6.8%の大幅安となりました。先週末の米国市場でダウ平均は180ドル超下落しましたが、週末に一部メディアで安倍総理大臣が消費税増税の延期を決めたと伝わったことなどが好感されたのか、日経平均は20円安と小幅な下げで寄り付きました。日経平均は寄り付きが本日の安値となるとすぐにプラスに転じ、その後は上げ幅を拡大しました。日経平均は上げ幅を一時200円超まで拡大すると、結局前場を170円高で終えました。日経平均は後場に入ると再び上げ幅を広げるなどしばらくは堅調推移となりました。ただ、13時半過ぎから先物取引でまとまった売りが出たことなどから上げ幅を大きく縮め、一時小幅なマイナスに転じる場面もありました。大引けにかけてはやや持ち直し結局日経平均は小幅高で取引を終えました。東証1部の売買代金は1兆9332億円と活況の目安とされる2兆円を下回りました。東証1部の値上がり銘柄数742に対し値下がりが1,099と値下がり銘柄数が上回っています。

2.個別銘柄等
売買代金上位銘柄は高安まちまちでした。東証1部の売買代金トップのトヨタ自動車(7203)は0.2%高と小幅に上げた一方で、売買代金2位の三菱UFJ(8306)、3位のソフトバンクグループ(9984)はそれぞれ下げています。第1四半期(1-3月期)の決算発表とともに今期の業績予想を上方修正した資生堂(4911)は売買代金10位に入って10%近い大幅上昇となりました。また、先週末の引け後に発表した平成28年3月期の決算が7%近い営業増益になるとともに、今期予想も営業増益となった住友電気工業(5802)は同時に発表した自社株買いも好感され、14%超の大幅上昇となりました。一方、今年に入ってから株価が2倍以上になるなどマザーズ市場全体の上昇を牽引してきたそーせいグループ(4565)は、先週末に行った決算発表で材料出尽くし感が出たようで15%近い大幅安となっています。

【VIEW POINT: 明日への視点】
今週は18日に日本の1-3月期GDP速報値が発表されます。安倍総理大臣の消費税増税の判断にも影響を及ぼすとみられ注目されます。なお市場予想では前期比年率換算プラス0.3%と小幅なプラス成長が予測されています。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 益嶋 裕)


中国株式市場

上海市場と香港市場はともに反発

上海総合指数:2850.86(+23.75)
香港のハンセン指数(日本時間16時時点):19845.18(+125.89)

1.概況
<中国本土市場>
上海総合指数は3日ぶりの反発となりました。先週末に発表された中国の4月の鉱工業生産や固定資産投資などの主要経済指標が軒並み市場予想に届かなかったことから上海総合指数は下落して寄り付くと一時0.8%近く下落し節目の2,800ポイント近辺まで売られました。しかし、朝の売り一巡後に切り返すと下げ幅を縮めプラスに転じました。その後小幅高で揉み合う展開となった上海総合指数は、引けにかけてやや上げ幅を広げ、結局0.8%高で取引を終えています。

<香港市場>
ハンセン指数は4日ぶりの反発となっています。中国の冴えない経済指標や2016年1-3月期の香港の域内総生産(GDP)の伸びが前四半期から大きく鈍化したことなどが嫌気され下落してスタートしたハンセン指数ですが、先週までの3週間で8%余り下落していたことから値ごろ感からの押し目買いが入り、しばらくしてプラスに転じました。その後、上げ幅を広げ一時1.4%高超まで買われましたが、節目の2万ポイントを前に上値を押さえられると上げ幅をやや縮めています。日本時間16時時点で商工業株指数が1%超上昇しているほか、金融株指数も小幅に上げています。一方で不動産株式指数と公益事業株指数がわずかな下落となっています。

2.個別銘柄動向等(香港マーケット、日本時間16時時点まで)
香港市場では、食品のワンワンチャイナ (中国旺旺・00151)が大幅に上昇しています。会長による持ち株の追加取得が明らかになったことが買い材料となっています。また、値嵩株のテンセント (騰訊控股・00700)や、欧州の銀行最大手のエイチエスビーシー (HSBC・00005)が買われ、2銘柄でハンセン指数を100ポイント近く押し上げています。さらに、値ごろ感からパソコン大手のレノボグループ (聯想集団・00992)にも買いが入り3%を超える上昇となっています。

一方で、冴えない経済指標を受けて中国の経済減速が懸念され中国複合企業最大手のシティック (中信股フェン・00267)が下げています。また、原油価格の下落が嫌気されクンルンエネルギー (昆侖能源・00135)も軟調となっています。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 林 宇川)

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