市況概況 - 朝 -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

米国市場は原油高やアップル株の上昇を受けて反発 日本市場は米国株高で続伸か

NYダウ: 17710.71  △175.39 (5/16)
NASDAQ: 4775.46  △57.78 (5/16)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は、ゴールドマン・サックス(GS)が今年後半の原油の価格見通しを引き上げたことによる原油高やアップル(AAPL)株の上昇を受けて反発しました。昼過ぎに160ドル高程度まで買われたダウ平均は一旦上値が伸び悩みましたが、取引終盤で一段高になると220ドル高まで上昇する場面もみられました。引けにかけてやや上げ幅を縮めたダウ平均ですが、結局175ドル高の17,710ドルと大きく上昇して取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も57ポイント高の4,775ポイントと4日ぶりの反発となっています。

2.経済指標等
5月の米ニューヨーク連銀製造業景況指数はマイナス9.02と前回の9.56から悪化しプラスを見込んでいた市場予想を下回りました。また、5月の全米住宅建設業協会(NAHB)の住宅市場指数は前回と変わらずの58となり、こちらも市場予想を下回っています。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は10業種全てが上げました。なかでも素材、エネルギー、情報技術、ヘルスケア、資本財・サービスの5業種が1%を超える上昇となっています。

4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は30銘柄中26銘柄が上げました。なかでも米著名投資家ウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハザウェイ(BRK.B)が1-3月期に初めて10億ドル強の株式を取得したことが明らかとなったアップルが3%を超える上昇となり、ダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなりました。また、皮膚炎治療薬のアナコール・ファーマシューティカルズ(ANAC)の買収を発表した製薬のファイザー(PFE)が堅調でした。ダウ平均構成銘柄以外ではUSAトゥデーなどを発行するガネット(GCI)が提案していた買収条件を引き上げたと発表したことで新聞のトリビューン・パブリッシング(TPUB)が急伸しています。一方で同業のメモリアル・リソース・デベロップメント(MRD)を買収すると発表した天然ガスや原油の開発などを手掛けるレンジ・リソーシズ(RRC)が財務負担を嫌気する売りから急落となっています。

5.為替・金利等
長期金利は原油高や米国株高となるなか安全資産の米国債が売られ0.05%高い1.75%となりました。こうしたなかドル円は円安となり109円近辺での推移となっています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
米国株高を受けて本日の日本市場は続伸でのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が昨日に上値を押さえられた75日移動平均線(昨日時点で16,616円)を上回るような展開となるかがポイントとなりそうで、昨日に2兆円を下回った東証1部の売買代金に回復がみられるかが注目されます。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)

バックナンバー


マネックスレポート一覧

当社の口座開設・維持費は無料です。口座開設にあたっては、「契約締結前交付書面」で内容をよくご確認ください。
当社は、本書の内容につき、その正確性や完全性について意見を表明し、また保証するものではございません。記載した情報、予想および判断は有価証券の購入、売却、デリバティブ取引、その他の取引を推奨し、勧誘するものではございません。過去の実績や予想・意見は、将来の結果を保証するものではございません。
提供する情報等は作成時現在のものであり、今後予告なしに変更または削除されることがございます。当社は本書の内容に依拠してお客様が取った行動の結果に対し責任を負うものではございません。投資にかかる最終決定は、お客様ご自身の判断と責任でなさるようお願いいたします。本書の内容に関する一切の権利は当社にありますので、当社の事前の書面による了解なしに転用・複製・配布することはできません。内容に関するご質問・ご照会等にはお応え致しかねますので、あらかじめご容赦ください。

利益相反に関する開示事項

当社は、契約に基づき、オリジナルレポートの提供を継続的に行うことに対する対価を契約先金融機関より包括的に得ておりますが、本レポートに対して個別に対価を得ているものではありません。レポート対象企業の選定は当社が独自の判断に基づき行っているものであり、契約先金融機関を含む第三者からの指定は一切受けておりません。レポート執筆者、ならびに当社と本レポートの対象会社との間には、利益相反の関係はありません。