市況概況 - まとめ -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

日経平均米国株高受け続伸 明日は寄り付き前のGDP速報値に注目

日本株式市場

1.概況
本日の日経平均は186円高の1万6652円と続伸しました。TOPIXやJPX日経400、新興市場のマザーズ指数など主要指数は概ね上昇しました。昨日の米国市場が上昇しドル円が109円台まで円安に振れたことを受け、日経平均は152円高の1万6618円で寄り付きました。日経平均は寄り付き後まもなく上げ幅を180円余りまで広げ前場の高値をつけましたが、9時半過ぎから急速に上げ幅を縮めると一時は42円高となる場面がありました。その後日経平均は再び持ち直すと徐々に上げ幅を広げて高値水準を回復し、結局前場を148円高で終えました。日経平均は後場に入ってしばらくは前引けの水準で推移しましたが、引けにかけて一段高となり本日の高値水準での大引けとなりました。東証1部の売買代金は1兆8988億円と昨日に続いて活況の目安とされる2兆円を下回りました。東証33業種は情報・通信業を除く32業種が上昇しました。中でも海運業と鉱業は3%を超える上昇となりました。

2.個別銘柄等
売買代金上位の主力銘柄は、KDDI(9433)、NTT(9432)、NTTドコモ(9437)の通信大手を除き堅調でした。前述の3社は総務省が携帯料金のさらなる引き下げを求めていくことを検討していると報じられたことが嫌気されたようです。東証1部の売買代金1位から3位に入ったトヨタ自動車(7203)、三菱UFJ(8306)、ソフトバンクグループ(9984)の3社は揃って1%台の上昇としっかりでした。その他材料が出たところでは、韓国鉄鋼大手のポスコ社の株式の一部を売却すると発表した新日鐵住金(5401)は3.3%高となりました。また、スーパーマリオなどの自社の持つ人気キャラクターを使って映像制作ビジネスに参入すると報じられた任天堂(7974)は2.6%高となっています。一方、昨日の大引け後に発表した決算で今期の営業利益予想を前期比4.5%の減益と発表したカラオケ店などを展開する第一興商(7458)は5%超下落しました。

【VIEW POINT: 明日への視点】
日経平均は引けにかけて上げ幅を広げて続伸しました。企業の決算発表がほぼ終わり、日経平均の予想PERが13倍台後半まで低下したことで割安感が出たことが買いを誘っている側面もあるのかもしれません。明日の寄り付き前8時50分には日本の1-3月期GDP速報値が発表されます。安倍総理の消費税増税判断や今後の財政出動への思惑にも影響を与えるとみられ注目されます。市場予想では前期比年率換算0.3%の増加と小幅なプラス成長が見込まれています。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 益嶋 裕)


中国株式市場

上海総合指数は反落も香港ハンセン指数は続伸して一時2万ポイントの節目を回復

上海総合指数:2,843.68(-7.18)
香港のハンセン指数(日本時間16時時点):20,023.69(+139.74)

1.概況
<中国本土市場>
上海総合指数は小幅に反落しました。朝方はプラス圏で推移する時間もあった上海総合指数ですが、足元の売買代金低迷や政府からの景気対策の発表がないことなどが失望されており、すぐにマイナスに転じると小幅安で推移する時間帯が続きました。午後に入って一時プラスに転じる場面もありましたが、再びマイナスに転じて結局0.3%安で取引を終えました。

<香港市場>
米国株高や原油価格の上昇を好感して高く始まったハンセン指数ですが、戻り待ちの売りが出やすくすぐに上げ幅を縮めました。前日終値を挟んでの推移となったハンセン指数ですが、午後に入ると上げ幅を広げ2万ポイントの節目を回復しました。再び2万ポイントの節目を割り込む場面もあったハンセン指数ですが、再び上げ幅を広げると16時時点で2万23ポイントと続伸しています。

2.個別銘柄動向等(香港マーケット、日本時間16時時点まで)
原油高を好感してペトロチャイナ (中国石油天然気・00857)やシノペック (中国石油化工・00386)といったエネルギー関連株が堅調に推移しています。また、インターネットサービスを展開するテンセント (騰訊控股・00700)は18日の決算発表への期待からか2%近く上昇しています。さらに、中国共産党の高官が香港入りしており、香港・深セン両市場の相互取引開始について何らかの発言があるのではとの思惑が持ち上がっており、ホンコンエクスチェ (香港証券取引所・00388)も堅調に推移しています。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 益嶋 裕)

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