マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国市場は良好な住宅関連指標を受けて大幅反発 日本市場は米国株高と円安で反発か
NYダウ: 17706.05 △213.12 (5/24)
NASDAQ: 4861.06 △95.27 (5/24)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は良好な住宅関連指標を受けて大幅反発となりました。取引開始直後から大きく上昇したダウ平均はその後も堅調に推移すると取引終盤には250ドル高近くまで買われる場面もありました。ダウ平均は引けにかけてやや上げ幅を縮めたものの、結局213ドル高の17,706ドルと高値圏で取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も95ポイント高の4,861ポイントとなっています。
2.経済指標等
4月の米新築住宅販売件数は年率換算で前月比16.6%増の61万9千戸と市場予想を大きく上回り約8年ぶりの高水準となりました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は10業種全てが上げました。なかでも情報技術が2%を超える上昇となったほか、金融とヘルスケア、一般消費財・サービス、公益事業、資本財・サービスも1%を上回る上昇となっています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄はボーイング(BA)を除く29銘柄が上げました。なかでもマイクロソフト(MSFT)が3%を超える上昇となったほか、ビザ(V)やインテル(INTC)、アメリカン・エキスプレス(AXP)も2%以上上げています。ダウ平均構成名以外では独バイエルの買収提案を拒否したものの、今後も協議に応じる姿勢を示したことから米種子・農業製品大手のモンサント(MON)が大幅高となっています。また、決算が大幅な増収増益で売上高や1株利益が市場予想を上回った住宅建設大手のトール・ブラザーズ(TOL)が急伸となっています。一方で5-7月期の1株利益の見通しが市場予想に届かなかった家電量販店大手のベストバイ(BBY)が大きく下げたほか、決算で売上高と1株利益が市場予想を下回った靴専門の小売りチェーンのDSW(DSW)も急落となっています。
5.為替・金利等
長期金利は米国株高を受けて安全資産の米国債が売られ0.03%高い1.86%となりました。こうしたなかドル円は円安に振れ110円近辺での推移となっています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
米国株高や円安を受けて本日の日本市場は大きく反発してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が4月25日の高値から5月2日の安値までの下げに対する半値戻し(16,794円)を達成するような展開となるかがポイントとなりそうで、昨日に今年最低となった東証1部の売買代金に回復がみられるかが注目されます。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)