マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国市場はアジアや欧州の株高に加え、原油高もあり大幅続伸 日本市場は米国株高で続伸か
NYダウ: 17851.51 △145.46 (5/25)
NASDAQ: 4894.89 △33.84 (5/25)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場はアジアや欧州の株高に加え、週間の石油在庫統計で原油在庫が市場予想を超えて減ったことでWTIの原油先物価格が49ドル台を回復したことを好感して続伸となりました。上昇して始まったダウ平均は大きく上げ幅を広げ170ドル高余りまで買われると一旦上値が伸び悩んだものの、その後も堅調に推移すると取引終盤には185ドル高まで買われる場面もありました。引けにかけてやや上げ幅を縮めたダウ平均ですが、結局145ドル高の17,851ドルと大きく上昇して取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も33ポイント高の4,894ポイントとなっています。
2.経済指標等
主要な経済指標の発表はありませんでした。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全10業種のうち公益事業を除く9業種が上げました。なかでもエネルギー、素材、金融が1%を超える上昇となっています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は30銘柄中26銘柄が上げました。なかでもゴールドマン・サックス(GS)、IBM(IBM)、キャタピラー(CAT)が2%を超える上昇となっています。また、苦戦が続く携帯電話端末事業を縮小する計画を発表したマイクロソフト(MSFT)も1%高となっています。ダウ平均構成銘柄以外では企業向けサービス部門の分離を発表したヒューレット・パッカード・エンタープライズ(HPE)が大幅高となっています。一方で決算が市場予想を下回ったうえ、見通しも市場の期待に届かなかった衣料のエクスプレス(EXPR)が急落し、会計手法を巡り米証券取引委員会(SEC)による調査を受けていることを明らかにしたアリババ集団(BABA)が大きく下げています。
5.為替・金利等
長期金利は米国株高や原油高を受けて安全資産の米国債が売られ0.01%高い1.87%となりました。ドル円は110円台前半での推移となっています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
米国株高を受けて本日の日本市場は続伸でのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が上値を伸ばして節目の17,000円を試すような展開となるかがポイントとなりそうで、連日で2兆円割れとなっている東証1部の売買代金に回復がみられるかが注目されます。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)