マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国市場は小幅に高安まちまち ダウ平均は3日ぶりに小幅反落 日本市場は堅調なスタートか
NYダウ: 17828.29 ▼23.22 (5/26)
NASDAQ: 4901.77 △6.88 (5/26)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は小幅に高安まちまちとなりました。ダウ平均とS&P500株価指数は3日ぶりの反落となったものの、ナスダック総合株価指数は3日続伸となりました。WTIの原油先物価格が一時50ドル台を付けたこともあって買いが先行したダウ平均ですが、原油価格が伸び悩むにつれて売りが優勢となりました。一時50ドル安近くまで売られたダウ平均は、その後も軟調な展開が続き結局23ドル安の17,828ドルで取引を終えています。また、S&P500株価指数も0.4ポイント安の2,090ポイントとなっています。一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数はフェイスブック(FB)など時価総額の大きいハイテク株に買いが入ったことで6ポイント高の4,901ポイントとなっています。
2.経済指標等
先週一週間の失業保険申請件数は前週比1万人減の26万8千人と市場予想を下回って改善しました。また、4月の米耐久財受注額は前月比3.4%増となり市場予想を上回りました。さらに4月の中古住宅販売仮契約指数は前月比5.1%上昇の116.3と2006年2月以来10年2カ月ぶりの高水準となり市場予想を上回っています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全10業種のうち素材、金融、エネルギー、資本財・サービスの4業種が下げ、素材が1%を超える下落となっています。一方で公益事業や電気通信サービス、生活必需品などの6業種が上げ、公益事業は1%余りの上昇となりました。
4.個別銘柄動向
2-4月期決算で赤字拡大となったものの市場予想ほど落ち込まなかったことから総合小売りのシアーズ・ホールディングス(SHLD)が大きく上昇しました。また、決算が市場予想を上回った1ドルショップ大手のダラー・ゼネラル(DG)とダラー・ツリー(DLTR)がともに大幅高となっています。さらに1株利益が市場予想を上回った会員制卸売大手コストコ・ホールセール(COST)も大きく上げています。一方で2-4月期決算が最終赤字となったカジュアル衣料品大手のアバクロンビー・アンド・フィッチ(ANF)が急落となっています
5.為替・金利等
長期金利は前日比0.04%低い1.83%となりました。ドル円は109円台後半での推移となっています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
昨日の日経平均が伸び悩んだことや、CMEの日経平均先物の終値が16,875円となっていることから本日の日本市場は堅調なスタートが予想されます。こうしたなか日経平均は16,800円を超えると上値が伸び悩む展開が続いていることから終値で16,800円を上回れるかがポイントとなりそうです。また、伊勢志摩サミットを受けて安倍首相から消費増税や財政出動に関して具体的な言及があるかも注目されます。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)