市況概況 - 朝 -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

米国株まちまち 良好な経済指標受け早期利上げの思惑高まる

NYダウ: 17787.20  ▼86.02 (5/31)
NASDAQ: 4948.06  △14.55 (5/31)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
昨日の米国株式市場はダウ平均やS&P500が下落した一方ナスダック総合指数は上昇とまちまちでした。取引開始前に発表された個人消費支出(PCE)が市場予想を上回る高い伸びを見せたことから、FRBが早期に追加利上げを行うのではないかとの思惑が高まりました。取引開始後まもなくマイナスに転じたダウ平均は、徐々に下げ幅を広げると一時は150ドル安近くまで下げました。大引けにかけて下げ幅を縮めたダウ平均は、結局86ドル安の1万7787ドルで取引を終えました。ハイテク株比率の高いナスダック総合指数はマイナス圏で推移する時間帯もあったものの、14ポイント高の4,948ポイントと上昇して取引を終えました。

2.経済指標等
4月の個人消費支出(PCE)は前月比1.0%の増加と市場予想の0.7%増を上回る高い伸びとなりました。個人所得は前月比0.4%増で市場予想と一致しています。3月のケースシラー米住宅価格指数は前年同月比5.4%の上昇で市場予想を上回りました。一方、5月のカンファレンスボード消費者信頼感指数は92.6と市場予想の96.3を下回りました。また5月のシカゴ購買部協会景気指数は49.3と、景気改善と悪化の境目となる50および市場予想を下回りました。

3.業種別動向
S&P500業種別指数は公益事業、電気通信サービス、ヘルスケア、情報技術の4業種が上昇した一方でエネルギーや素材などの6業種が下落しました。

4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄ではマイクロソフト(MSFT)、キャタピラー(CAT)、IBM(IBM)など10銘柄が上昇した一方で、20銘柄が下落しました。中でもボーイング(BA)は空中給油・輸送機の製造が遅れると発表したことで2.4%安と売られました。また、ウォルト・ディズニー(DIS)は新作映画の評価が低調なことを受け1.1%安となっています。ダウ平均構成銘柄以外では、医療機器のメドトロニック(MDT)が下げました。通期の業績見通しが市場予想を下回ったことで売られました。

5.為替・金利等
米国10年債利回りは1.85%とほぼ変わらずでした。ドル円はやや円高に振れ、110円台後半で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
ダウ平均の下落、また円高が進んだことを受け本日の日経平均は反落しての取引開始が予想されます。日経平均が1万7000円の節目を割り込まずに底堅さを見せるか注目されます。また、本日は安倍総理大臣が消費税増税延期についての記者会見を行うとみられています。今後の財政健全化や景気浮揚のための財政支出についてどのような説明がなされるのかも注目材料です。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 益嶋 裕)

バックナンバー


マネックスレポート一覧

当社の口座開設・維持費は無料です。口座開設にあたっては、「契約締結前交付書面」で内容をよくご確認ください。
当社は、本書の内容につき、その正確性や完全性について意見を表明し、また保証するものではございません。記載した情報、予想および判断は有価証券の購入、売却、デリバティブ取引、その他の取引を推奨し、勧誘するものではございません。過去の実績や予想・意見は、将来の結果を保証するものではございません。
提供する情報等は作成時現在のものであり、今後予告なしに変更または削除されることがございます。当社は本書の内容に依拠してお客様が取った行動の結果に対し責任を負うものではございません。投資にかかる最終決定は、お客様ご自身の判断と責任でなさるようお願いいたします。本書の内容に関する一切の権利は当社にありますので、当社の事前の書面による了解なしに転用・複製・配布することはできません。内容に関するご質問・ご照会等にはお応え致しかねますので、あらかじめご容赦ください。

利益相反に関する開示事項

当社は、契約に基づき、オリジナルレポートの提供を継続的に行うことに対する対価を契約先金融機関より包括的に得ておりますが、本レポートに対して個別に対価を得ているものではありません。レポート対象企業の選定は当社が独自の判断に基づき行っているものであり、契約先金融機関を含む第三者からの指定は一切受けておりません。レポート執筆者、ならびに当社と本レポートの対象会社との間には、利益相反の関係はありません。