マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国株は小幅に上昇も円高受け日経平均は続落スタートか
NYダウ: 17789.67 △2.47 (6/1)
NASDAQ: 4952.25 △4.20 (6/1)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
昨日の米国市場は主要3指数が揃って小幅に上昇しました。欧州株安などを受け下げて始まったダウ平均は、一時120ドル超まで下げ幅を広げました。前月から悪化するとみられていたISM製造業景況感指数が改善したことがわかると、米景気への安心感から買われてダウ平均は徐々に下げ幅を縮めました。取引終盤にプラスに転じたダウ平均は結局2ドル高で取引を終えました。S&P500は2ポイント高、ナスダック総合指数は4ポイント高とそれぞれ小幅に上昇しています。
2.経済指標等
5月のISM製造業景況感指数は51.3と市場予想の50.3を上回って前月の50.8から上昇しました。一方4月の建設支出は前月比マイナス1.8%とプラスを見込んでいた市場予想を下回って前月から減少しました。米地区連銀経済報告(ベージュブック)は、多くの地区で労働市場が緩やかに改善し、物価上昇圧力がやや高まったとの認識が示されました。
3.業種別動向
S&P500業種別指数は生活必需品やヘルスケアなど7業種が上昇した一方で、電気通信サービス、情報技術、一般消費財・サービスの3業種が下げました。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄ではデュポン(DD)やプロクター・アンド・ギャンブル(PG)、JPモルガンチェース(JPM)などが堅調でした。ダウ平均構成銘柄以外では高級服飾のマイケルコース(KORS)は強気な業績予想を発表したことが好感され6%超上昇しました。5月の新車販売台数が落ち込んだゼネラル・モーターズ(GM)とフォード(F)がそれぞれ軟調でした。また、セールスフォース・ドットコム(CRM)は顧客管理ソフトを手がけるデマンドウェア(DWRE)を買収すると発表し、デマンドウェアは55%超暴騰しました。セールスフォース・ドットコムは財務負担を嫌気した売りで小幅に下げています。
5.為替・金利等
米国の長期金利は前日比0.01%低い1.84%となりました。ドル円は一時109円ちょうど付近まで円高が進む場面があり、朝方は109円台半ばで推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
円高進行を受け本日の日経平均は続落しての取引開始が予想されます。日経平均は昨日300円近く下げていることもあり、売り一巡後に下げ幅を縮める展開となるか注目されます。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 益嶋 裕)