市況概況 - まとめ -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

日経平均3日ぶりに反発 今夜の米国雇用統計の発表に注目

日本株式市場

1.概況
本日の日経平均は79円高の1万6642円と3日ぶりに反発しました。TOPIXやJPX日経400、新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて上昇しました。昨日の米国市場が上昇したこと、また昨日までの2日間で670円超下げた後とあって日経平均は36円高の1万6599円で寄り付きました。日経平均は寄り付き後に150円超まで上げ幅を広げる場面がありましたが、上値を追う力強さはなくその後徐々に上げ幅を縮めると前場終盤にはマイナスに転じる場面がありました。その後はすぐに値を戻し27円高で前場を終えた日経平均は後場に入ると小高い水準でもみ合いとなりました。今夜に米国雇用統計の発表を控えているとあって様子見姿勢が強まるとそのまま大きな値動きは出ず大引けをむかえました。東証1部の売買代金は1兆7695億円と4日ぶりに2兆円の節目を割り込みました。東証33業種は水産・農林業や小売業、食料品など24業種が上昇した一方で、電気・ガス業やその他金融業など9業種が下落しました。

2.個別銘柄等
東証1部の売買代金トップには創薬ベンチャーのペプチドリーム(4587)が入り、14%超の大幅高となりました。本日の前場に業績予想の大幅上方修正を発表したことで買われました。売買代金2位に入ったトヨタ自動車(7203)は0.1%高と小幅に上昇しました。売買代金3位に入ったユニクロを運営するファーストリテイリング(9983)は7%近い大幅高となり、日経平均を76円引き上げました。昨日の大引け後に発表した5月の既存店売上高が前年同月比5.9%の増加になり、業績への安心感が出たことで買われました。メガバンク3行やソニー(6758)などその他の売買代金上位銘柄も概ね堅調に推移しました。材料が出たところでは、カジュアル衣料品大手のアダストリア(2685)が8%近い大幅上昇となりました。外資系証券が投資判断を引き上げたことが好感されました。

【VIEW POINT: 明日への視点】
日経平均は3日ぶりに反発しましたがファーストリテイリングの上昇分がなければほぼ横ばいと上昇の力強さはありませんでした。まずは日本時間今夜21時半に発表される米国雇用統計の結果から、今月の連邦公開市場委員会(FOMC)で追加利上げが実施されるか見極めたいというのがマーケットの気持ちのようです。良好な内容であれば早期利上げの思惑がさらに高まるとみられます。なお、雇用統計の非農業部門雇用者数は前月差16万人の増加と予想されています。発表前後は外国為替市場で大きな値動きが予想されますので十分ご注意ください。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 益嶋 裕)


中国株式市場

上海・香港市場とも続伸

上海総合指数:2,938.68(+13.45)
香港のハンセン指数(日本時間16時時点):20,954.76(+95.54)

1.概況
<中国本土市場>
上海総合指数は13ポイント高の2,938ポイントと続伸しました。小幅に上昇して始まった上海総合指数ですがまもなくマイナスに転じると財新サービス業購買担当者景気指数が前月から低下したことなどを受け、午前中は概ねマイナス圏での値動きとなりました。上海総合指数は午後に入るとプラスに転じてその後は上げ幅を拡大し、本日の高値圏で取引を終えました。

<香港市場>
日本時間16時時点でハンセン指数は95ポイント高の20,954ポイントと続伸しています。米国株高を受け上昇して始まったハンセン指数は一時節目の21,000ポイントを回復する場面がありましたが、その後はやや上げ幅を縮めました。今夜の米国雇用統計を見極めたいとの思惑もあって午後に入ると小幅高で推移しています。

2.個別銘柄動向等(香港マーケット、日本時間16時時点まで)
エイチエスビーシー (HSBC・00005)やAIAグループ (友邦保険・01299)、バンクイーストアジア (東亜銀行・00023)など金融関連株が堅調に推移しています。昨日米グーグルが保有株を売却したとの報道で大きく下げたレノボグループ (聯想集団・00992)も本日は反発しています。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 益嶋 裕)

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