市況概況 - まとめ -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

日経平均95円高と反発

日本株式市場

1.概況
本日の日経平均は95円高の1万6675円と反発しました。TOPIXやJPX日経400、新興市場のマザーズ指数などその他の主要指数も総じて上昇しました。昨日の米国市場はイエレンFRB議長の講演を受け早期利上げが遠のいたとの思惑が高まり上昇しました。また、講演を受け一旦は円高に振れたドル円も米国株の上昇を受けて107円台半ばまで円安に振れました。米国株高と円安という外部環境の改善を受け、日経平均は71円高と反発して寄り付きました。寄り付き後の日経平均は上げ幅を縮めてまもなくマイナスに転じる場面がありました。ただ、大きく下げることなく再びプラスに転じた日経平均は、前引けにかけて小幅高で推移しました。前場を59円高で終えた日経平均は後場寄りから一段高となり、その後も高値圏での推移が続きました。一時は120円高まで上げ幅を広げた日経平均は、引けにかけてやや上げ幅を縮めたものの1日の高値圏での大引けとなりました。東証1部の売買代金は1兆7798億円と3営業日連続で2兆円の節目を下回りました。東証33業種は、原油高を受け大きく上昇した鉱業や石油石炭製品などを始めとして27業種が上昇しました。

2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は、上げ下げまちまちとなりました。売買代金トップのトヨタ自動車(7203)や3位のソフトバンクグループ(9984)、7位のファーストリテイリング(9983)が小幅安となった一方で、三菱UFJ(8306)、三井住友(8316)、村田製作所(6981)などが上昇しました。材料が出たところでは、育児用品などを扱うピジョン(7956)が14%超の大幅高となりました。昨日の大引け後に発表した第1四半期の決算が増収増益となったことが好感されました。また、SNSのデータ管理等を行うマザーズ上場のホットリンク(3680)がストップ高となりました。中国のネット企業大手のテンセント (騰訊控股・00700)とインバウンド向けプロモーションで提携すると発表したことが好感されました。また、iPS細胞関連銘柄の一部が賑わいました。ニッピ(7932)やリプロセル(4978)がストップ高となっています。

【VIEW POINT: 明日への視点】
本日の日本市場は堅調な展開となりました。ただ、来週の連邦公開市場委員会(FOMC)や日銀の金融政策決定会合を控えて大きな方向感は出づらそうです。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 益嶋 裕)


中国株式市場

上海市場はほぼ横ばい 香港市場は大幅続伸

上海総合指数:2,936.04(+1.95)
香港のハンセン指数(日本時間16時時点):21,306.48(+276.26)

1.概況
<中国本土市場>
上海総合指数は、明日以降に発表される主要経済指標を見極めたいとの思惑から1日を通して小動きとなるなか小幅に反発しました。買いが先行した上海総合指数はしばらくしてマイナスに転じましたが、底堅さをみせると後場に入って持ち直し前日終値を挟んで揉み合う展開となりました。結局、上海総合指数はほぼ横ばいで取引を終えています。

<香港市場>
ハンセン指数は大幅続伸となっています。昨日の米国株高と原油価格の上昇に加え、米連邦準備理事会(FRB)のイエレン議長の講演を受けて早期利上げ観測が後退したこともあり寄り付き後まもなく1%高余りまで買われたハンセン指数は、その後も堅調に推移すると後場に一段高となっています。日本時間16時時点で4業種全てが上げ、商工業株指数、不動産株指数、金融株指数が1%を超える上昇となっています。

2.個別銘柄動向等(香港マーケット、日本時間16時時点まで)
香港市場では、早期利上げ観測の後退を好感しハンルンプロパティー (恒隆不動産・00101)やサンフンカイプロパティーズ (新鴻基不動産・00016)などの香港系の不動産株が上昇しているほか、リソーシズランド (華潤置地・01109)やチャイナオーバーシー (中国海外発展・00688)といった中国本土系の不動産株も買われています。また、原油価格の上昇を受けてクンルンエネルギー (昆侖能源・00135)やペトロチャイナ (中国石油天然気・00857)などのエネルギー株も上昇しています。乳製品の製造や販売を手掛けるモンニュウデイリー (蒙牛乳業・02319)は配当狙いの買いから4%近く上昇しています。一方で投資判断の引き下げが引き続き嫌気されギャラクシー・エンターテインメント(銀河娯楽・00027)が大きく下げています。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 林 宇川)

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