市況概況 - 朝 -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

米国市場は英国のEU離脱を警戒した世界的な株安の流れから下落 日経平均は16,000円を割り込む展開か

NYダウ: 17732.48  ▼132.86 (6/13)
NASDAQ: 4848.44  ▼46.11 (6/13)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は英国のEU離脱を警戒した世界的な株安の流れを受けて3日続落となりました。下落して始まったダウ平均は原油価格が切り返したことで持ち直し一旦プラスに転じる場面もありましたが、原油価格が弱含むとダウ平均も下げに転じ午後には下げ幅を広げる展開となりました。結局ダウ平均は132ドル安の17,732ドルとほぼ安値引けで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も46ポイント安の4,848ポイントとなっています。

2.経済指標等
主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は10業種全てが下げました。なかでも素材、情報技術、資本財・サービスの3業種が1%を超える下落となっています。

4.個別銘柄動向
マイクロソフト(MSFT)が262億ドルで買収を発表したビジネス向け交流サイトのリンクトイン(LNKD)が買収価格にさや寄せする格好で5割近く上昇し急騰しました。マイクロソフトは財務負担を嫌気する売りで2%を超える下げとなり、ダウ平均構成銘柄で下落率トップとなっています。また、米フロリダ州オーランドで発生した銃乱射事件を受けて旅行需要低迷への懸念からデルタ航空(DAL)やアメリカン航空(AAL)などの航空株が売られました。一方で同業のブルーコートを46億5000万ドルで買収すると発表した情報セキュリティーのシマンテック(SYMC)が業績拡大を期待した買いで大幅高となり、決算が市場予想を上回った防衛関連サービスのサイエンス・アプリケーションズ・インターナショナル(SAIC)が堅調でした。

5.為替・金利等
長期金利は英国のEU離脱が引き続き警戒されるなか安全資産の米国債が買われ0.03%低い1.61%となりました。ドル円は106円ちょうど近辺での推移となっています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
欧米株安を受けて本日の日本市場は続落でのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均は節目の16,000円を割り込みそうですが、600円近い下落となった後だけに売り一巡後に下げ渋る展開となるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)

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