市況概況 - まとめ -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

日経平均4日続落で1万6000円割れ マザーズ指数は10%超の大幅下落

日本株式市場

1.概況
本日の日経平均は160円安の1万5859円と4日続落しました。TOPIXやJPX日経400、新興市場のマザーズ指数もそれぞれ下落しました。中でもマザーズ指数は10%超の大幅下落となり、4月7日以来約2ヶ月ぶりに終値で1,000ポイントの節目を下回っています。昨日の米国市場が下落しドル円が105円台まで円高に振れた一方で、日経平均は昨日までの3日間で800円超下げていたこともあり、本日の日経平均は17円安と小幅安で寄り付きました。値ごろ感からの買いが出たのか日経平均は寄り付き後にプラスに転じると一時は上げ幅を60円余りまで広げる場面がありました。ただ、プラス圏で推移する時間帯は限られており日経平均はすぐにマイナスに転じるとその後は徐々に下げ幅を広げる展開となりました。前場を200円安で終えた日経平均は、後場に入ってさらに下げ幅を広げると一時は257円安となる場面がありました。引けにかけてやや下げ幅を縮めた日経平均ですが、終値は160円安の1万5859円と1万6000円の節目を割り込み4月11日以来約2ヶ月ぶりの安値をつけました。東証1部の売買代金は昨日よりやや増加したものの、1兆9892億円と2兆円の節目は下回りました。東証33業種は電気・ガス業を除く32業種が下落しました。中でも証券商品先物と銀行業の金融2業種が騰落率ワースト1位2位となっています。

2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は、一部を除いて軟調でした。売買代金トップのトヨタ自動車(7203)が0.6%安、2位のソフトバンクグループ(9984)も1.1%安となったほか、三菱UFJ(8306)と三井住友(8316)はそれぞれ2%超下げています。一方、売買代金5位に入ったソニー(6758)が小幅高となったほか、NTT(9432)とKDDI(9433)、NTTドコモ(9437)の通信3社がそれぞれ上昇しました。また、本日は新興市場の銘柄が大きく売られました。新興市場の活況の象徴のようになっていたアキュセラ・インク(4589)が、大塚製薬との共同開発・販売に関わる契約が終了したことからストップ安となり、その他の新興銘柄にも売りが波及した格好となりました。ブランジスタ(6176)、GMO TECH(6026)などもストップ安となっています。

【VIEW POINT: 明日への視点】
英国のEU離脱を問う国民投票についての世論調査で離脱派の優勢が伝わっており、それが世界的にリスク回避姿勢につながっているようです。日経平均は本日までの4日間で1,000円近く下落しており短期的な反発を期待したいところですが、円高進行が重石となリそうでまずはリスクイベントを通過しないと本格的な反発は期待しづらいかもしれません。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 益嶋 裕)


中国株式市場

上海市場は小幅反発 香港市場は続落

上海総合指数:2,842.19(+9.12)
香港のハンセン指数(日本時間16時時点):20,417.56(-95.43)

1.概況
<中国本土市場>
上海総合指数は小幅に反発しました。下落して始まった上海総合指数は、明日のMSCI指数のA株組み入れ可否発表を見極めたいとの思惑から1日を通じて昨日の終値を挟んで揉み合う展開となりました。引けにかけて買いがやや優勢となった上海総合指数は結局、0.3%の上昇で取引を終えています。

<香港市場>
ハンセン指数が続落しています。昨日の米国株安と原油価格の下落が嫌気され続落して寄り付いたハンセン指数ですが、本土市場の落ち着きを受けて暫くして下げ渋ると切り返し一時プラスに転じる場面がありました。しかし、英国のEU離脱への警戒感が強まるなか、米連邦公開市場委員会(FOMC)の政策決定を控えていることもあり、買いが続かず再びマイナスに転じ一時0.4%安まで売られました。その後はやや持ち直す場面がみられたものの、小安い水準での推移となっています。日本時間16時時点で金融株指数が小幅に上昇している一方、不動産株指数や商工業株指数、不動産株指数が下落となっています。

2.個別銘柄動向等(香港マーケット、日本時間16時時点まで)
香港市場では、昨日までの4日間で6%近く上昇していたパソコン大手のレノボグループ (聯想集団・00992)が利益確定売りから2%超反落しています。また、原油価格の下落を受けてクンルンエネルギー (昆侖能源・00135)やペトロチャイナ (中国石油天然気・00857)などのエネルギー株が続落しています。さらに、昨日に発表された中国の5月の不動産固定資産投資の減速を受けてチャイナオーバーシー (中国海外発展・00688)も引き続き軟調推移となっています。

一方で、事業買収の観測が浮上した香港複合企業のワーフホールディング(九龍倉集団・00004)が一時1%近く上昇する場面がみられたものの、16時時点ではほぼ横ばいとなっています。また、キャセイパシフィック (キャセイ航空・00293)が1%超値上がりしています。さらに、5月の不動産販売額が9%増となったリソーシズランド (華潤置地・01109)は一時買われる場面がありましたが、ほぼ横ばいとなっています。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 林 宇川)

バックナンバー


マネックスレポート一覧

当社の口座開設・維持費は無料です。口座開設にあたっては、「契約締結前交付書面」で内容をよくご確認ください。
当社は、本書の内容につき、その正確性や完全性について意見を表明し、また保証するものではございません。記載した情報、予想および判断は有価証券の購入、売却、デリバティブ取引、その他の取引を推奨し、勧誘するものではございません。過去の実績や予想・意見は、将来の結果を保証するものではございません。
提供する情報等は作成時現在のものであり、今後予告なしに変更または削除されることがございます。当社は本書の内容に依拠してお客様が取った行動の結果に対し責任を負うものではございません。投資にかかる最終決定は、お客様ご自身の判断と責任でなさるようお願いいたします。本書の内容に関する一切の権利は当社にありますので、当社の事前の書面による了解なしに転用・複製・配布することはできません。内容に関するご質問・ご照会等にはお応え致しかねますので、あらかじめご容赦ください。

利益相反に関する開示事項

当社は、契約に基づき、オリジナルレポートの提供を継続的に行うことに対する対価を契約先金融機関より包括的に得ておりますが、本レポートに対して個別に対価を得ているものではありません。レポート対象企業の選定は当社が独自の判断に基づき行っているものであり、契約先金融機関を含む第三者からの指定は一切受けておりません。レポート執筆者、ならびに当社と本レポートの対象会社との間には、利益相反の関係はありません。