市況概況 - 朝 -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

先週末の米国市場は英国のEU離脱が引き続き警戒され下落 日本市場はEU残留派が優勢な最新の世論調査を受けて続伸か

NYダウ: 17675.16  ▼57.94 (6/17)
NASDAQ: 4800.34  ▼44.58 (6/17)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
先週末の米国市場は英国のEU離脱が引き続き警戒されたほか、アップルの下げも重石となり反落しました。下げ幅を広げたダウ平均は昼前に130ドル安まで売られましたが、その後徐々に持ち直すと、57ドル安の17,675ドルで取引を終えました。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も44ポイント安の4,800ポイントとなっています。

2.経済指標等
5月の米住宅着工件数は年率換算で前月比0.3%減の116万4千戸と2カ月ぶりのマイナスとなったものの、市場予想は上回っています。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全10業種のうちヘルスケアや情報技術など5業種が下げ、ヘルスケアは1%を超える下落となっています。一方でエネルギーや電気通信サービスなどの5業種が上げています。

4.個別銘柄動向
中国の北京市当局からiPhoneなどの販売停止命令を受けたと伝わったアップル(AAPL)が2%を超える下げとなったほか、メルク(MRK)も3%近く下げ、この2銘柄でダウ平均を25ドル余り押し下げました。また、クラウドベースの顧客管理ソフトなどのセールスフォース・ドット・コム(CRM)はマイクロソフト(MSFT)によるリンクトイン(LNKD)の買収による競争激化にさらされるとの予想を受けて売られました。一方、決算で注力するクラウド事業の売上高が大きく伸びたオラクル(ORCL)が買われ、決算と同時に発表した収益見通しが市場予想を上回った銃器製造のスミス・アンド・ウェッソン(SWHC)が急伸しています。同業のエリザベス・アーデンを買収すると発表した化粧品のレブロン(REV)が大幅高となり、エリザベス・アーデン(RDEN)は急伸しています。

5.為替・金利等
長期金利は米国債に利益確定の売りが出て前日比0.03%高い1.61%となりました。ドル円は小動きでしたが、朝方は104円台後半での推移となっています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
最新の英国の世論調査でEU残留派が離脱派をやや上回ったことや、ドル円がやや円安となっていることから本日の日本市場は堅調なスタートが予想されます。日中は引き続きドル円の動向に神経質な展開となりそうですが、23日の英国での国民投票を控え積極的に動けないなか一日を通して買い優勢の展開が続くのかが注目されます。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)

バックナンバー


マネックスレポート一覧

当社の口座開設・維持費は無料です。口座開設にあたっては、「契約締結前交付書面」で内容をよくご確認ください。
当社は、本書の内容につき、その正確性や完全性について意見を表明し、また保証するものではございません。記載した情報、予想および判断は有価証券の購入、売却、デリバティブ取引、その他の取引を推奨し、勧誘するものではございません。過去の実績や予想・意見は、将来の結果を保証するものではございません。
提供する情報等は作成時現在のものであり、今後予告なしに変更または削除されることがございます。当社は本書の内容に依拠してお客様が取った行動の結果に対し責任を負うものではございません。投資にかかる最終決定は、お客様ご自身の判断と責任でなさるようお願いいたします。本書の内容に関する一切の権利は当社にありますので、当社の事前の書面による了解なしに転用・複製・配布することはできません。内容に関するご質問・ご照会等にはお応え致しかねますので、あらかじめご容赦ください。

利益相反に関する開示事項

当社は、契約に基づき、オリジナルレポートの提供を継続的に行うことに対する対価を契約先金融機関より包括的に得ておりますが、本レポートに対して個別に対価を得ているものではありません。レポート対象企業の選定は当社が独自の判断に基づき行っているものであり、契約先金融機関を含む第三者からの指定は一切受けておりません。レポート執筆者、ならびに当社と本レポートの対象会社との間には、利益相反の関係はありません。