市況概況 - まとめ -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

Brexit懸念後退で日経平均は大幅続伸

日本株式市場

1.概況
本日の日経平均は365円高の1万5965円と大幅に続伸しました。TOPIXやJPX日経400、新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて上昇しました。先週末の米国市場は下落しましたが、英国のEU離脱を問う国民投票についての世論調査で残留派が優勢になったことから日経平均は239円高の1万5839円と大幅に続伸して寄り付きました。日経平均は寄り付きがほぼ1日の安値になると、上げ幅を拡大して9時半過ぎには1万6000円の節目を回復して435円高と本日の高値をつける場面がありました。その後やや伸び悩んだ日経平均は前場を344円高で終えました。後場に入ると再び盛り返した日経平均は再び1万6000円を回復する場面がありましたが上値は重く、再び1万6000円を割り込むと結局365円高での大引けとなりました。東証1部の売買代金は1兆9074億円と3営業日ぶりに2兆円の節目を割り込みました。東証1部の上昇銘柄数は全体の9割超に達する全面高の展開で、東証33業種は全業種が上昇しました。中でも海運業は6%近い大幅上昇となったほか、鉱業や鉄鋼も4%を超える上昇でした。

2.個別銘柄等
売買代金上位銘柄は概ね上昇しました。東証1部の売買代金トップのトヨタ自動車(7203)が2.7%高となったほか、ソフトバンクグループ(9984)、三菱UFJ(8306)、ソニー(6758)、三井住友(8316)、ファーストリテイリング(9983)などいずれも2%台から3%台の高い上昇率となりました。その他材料が出たところでは、百貨店の大丸と松坂屋を展開するJ.フロント リテイリング(3086)が6%近く上昇しました。国内大手証券が投資判断を引き上げたことが好感されました。一方、スポーツ用品のアシックス(7936)が9%近い大幅安となりました。先週末に今期の業績予想を下方修正したことが嫌気されました。

【VIEW POINT: 明日への視点】
英国のEU離脱(Brexit)に対する懸念が和らぎ、リスクオフからの巻き戻しで日経平均は大幅高となりました。今週はいよいよ23日に英国で国民投票が実施されます。大勢は日本時間24日の取引時間中に判明する見込みで、今週はその結果を巡った思惑での値動きとなる可能性がありそうです。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 益嶋 裕)


中国株式市場

上海市場は小幅続伸 香港市場は大幅続伸

上海総合指数:2,888.81(+3.70)
香港のハンセン指数(日本時間16時時点):20,519.19(+349.21)

1.概況
<中国本土市場>
上海総合指数は小幅続伸となりました。買いが先行した上海総合指数ですが、創業板指数の下落が重石となり、心理的な節目の2,900ポイントを前に上値が抑えられるとしばらくしてマイナスに転じ一時0.7%安まで売られました。その後持ち直すと引けにかけて買いがやや優勢となりましたが、プラス圏では上値が重く結局、上海総合指数は0.1%高とほぼ横ばいで取引を終えています。

<香港市場>
ハンセン指数は大幅続伸となっています。最新の英国の世論調査でEU残留派が離脱派をやや上回ったことで大きく上昇して寄り付いたハンセン指数は、本土市場の下落を受けて一旦上げ幅を縮めました。しかし、再び上げ幅を広げ一時2%高近くまで買われたハンセン指数は、その後も高値圏で推移しています。日本時間16時時点で4業種全てが上げています。公益事業株指数と金融株指数が2%超上昇しているほか、商工業株指数と不動産株指数も1%以上上げています。

2.個別銘柄動向等(香港マーケット、日本時間16時時点まで)
香港市場はほぼ全面高となっています。EU離脱懸念の後退を受けて英国に本拠地を置く大手銀行のエイチエスビーシー (HSBC・00005)が4%近く上昇し、1銘柄でハンセン指数を80ポイント近く押し上げています。また、英国事業を収益の柱とする電力のパワーアセット (電能実業・00006)が4%超値上がりしています。さらに、原油高を受けてシノック(中国海洋石油・00883)が大幅高となっています。

一方でディフェンシブ銘柄である小売りのベレインターナショナル (百麗国際・01880)や中国乳製品メーカーのモンニュウデイリー (蒙牛乳業・02319)などが売られています。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 林 宇川)

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