市況概況 - まとめ -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

日経平均203円高と3日続伸して1万6000円台を回復

日本株式市場

1.概況
本日の日経平均は203円高の1万6169円と上昇し3日続伸して1万6000円の節目を回復しました。TOPIXやJPX日経400、新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて上昇しました。昨日の米国市場は上昇しましたがドル円が103円台まで円高に振れたことや、昨日365円の大幅高となっていたこともあり日経平均は89円安と反落して寄り付きました。日経平均は寄り付き後に200円安近くまで下げ幅を広げましたが切り返すと、ドル円が104円台まで円安に戻したことを受けその後は下げ幅を縮めてプラスに転じました。前場を81円高で終えた日経平均は、後場寄り後しばらくは前引け水準での推移が続きましたが、13時半頃から一段高となりました。一時は237円高まで上値を伸ばす場面があった日経平均は、そのまま1日の高値圏で大引けをむかえました。東証33業種は30業種が上昇しました。中でも医薬品や食料品、不動産業といった内需セクターの上昇率の高さが目立ちました。東証1部の売買代金は1兆7796億円と2日続けて2兆円の節目を下回りました。

2.個別銘柄等
売買代金上位の主力銘柄は概ね堅調な値動きとなりました。東証1部の売買代金トップに入ったトヨタ自動車(7203)が1.2%高となったほかメガバンク3行、ソフトバンクグループ(9984)、ソニー(6758)、村田製作所(6981)などがいずれも上昇しました。一方、売買代金2位のブイ・テクノロジー(7717)は6%近く下落しています。材料が出たところでは、平和不動産(8803)が10%高と急伸しました。国内大手証券が新規にカバレッジを開始し、目標株価を2,560円と昨日の終値から2倍以上の水準に置いたことが好感されました。また、スマートフォン向けゲームなどを展開するgumi(3903)も10%超の大幅上昇となりました。新作ゲームの事前登録者数が60万人を超えたと発表したことが材料視されました。一方、マザーズ上場のブランジスタ(6176)は新作ゲームの不調が意識され2日続けてストップ安となっています。

【VIEW POINT: 明日への視点】
引き続きBrexitを巡る懸念が和らいでいることを受け日経平均は大きく上昇しました。明日も英国の国民投票を巡る報道や為替動向次第での推移が続きそうです。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 益嶋 裕)


中国株式市場

上海市場は反落 香港市場は続伸

上海総合指数:2,878.56(-10.25)
香港のハンセン指数(日本時間16時時点):20,622.78(+112.58)

1.概況
<中国本土市場>
上海総合指数は反落となりました。買いが先行した上海総合指数はしばらくして心理的な節目の2,900ポイントを回復し一時1%高まで買われました。しかし、特段の買い材料に乏しいなか、節目の2,900ポイントを上回ったところで利益確定売りに押され上げ幅を縮めると後場に一時マイナスに転じる場面もありました。その後は昨日の終値を挟んで揉み合う展開となった上海総合指数ですが、引けにかけて売りがやや優勢となり結局0.4%安で取引を終えています。

<香港市場>
ハンセン指数が続伸しています。英国のEU離脱への懸念がやや和らいだことに加え、昨日の米国株高や原油価格の上昇も好感され、ハンセン指数は上昇して寄り付くとまもなく0.8%高まで買われました。その後本土市場の伸び悩みを受けて一時上げ幅をやや縮めたものの、すぐに買い戻されると堅調な展開となっています。日本時間16時時点で商工業株指数をはじめ、金融株指数や不動産株指数、公益事業株指数などが軒並み上昇しています。

2.個別銘柄動向等(香港マーケット、日本時間16時時点まで)
香港市場では、原油高を受けてシノック(中国海洋石油・00883)が2%超上昇しているほか、ペトロチャイナ (中国石油天然気・00857)などのエネルギー関連株が堅調に推移しています。また、シンガポールに上場している子会社が広東省でのプロジェクトに向け新会社2社を設立したと発表したことが好感され、中国複合企業最大手のシティック (中信股フェン・00267)が1%余り上昇しています。さらに、米テスラ・モーターズ(TSLA)が中国に電気自動車の製造拠点を建設する計画が伝わったことを受けて車載電池製造を手掛けるティエンノンパワー (天能動力・00819)は大幅に上昇しています。

一方で、パソコン大手のレノボグループ (聯想集団・00992)が約1%の下げとなり、ハンセン指数構成銘柄で下落率トップとなっています。また、食品のティンイー(康師傅控股・00322)や電力のパワーアセット (電能実業・00006)も売られています。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 林 宇川)

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