マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国市場は方向感に欠け小幅続伸 日本市場は様子見のスタートか
NYダウ: 17829.73 △24.86 (6/21)
NASDAQ: 4843.76 △6.55 (6/21)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は小幅続伸となりました。ダウ平均は英国のEU離脱懸念の後退を支えに前日終値近辺で底堅さをみせる一方で、23日に英国の国民投票を控え慎重姿勢も根強く上値も限定的でした。イエレンFRB議長の議会証言も先週のFOMC後の会見に沿った内容で材料になりにくいなか方向感に欠ける展開となったダウ平均は結局24ドル高の17,829ドルで取引を終えました。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も6ポイント高の4,843ポイントとなっています。
2.経済指標等
主要な経済指標の発表はありませんでした。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全10業種のうちエネルギーや電気通信サービス、情報技術などの6業種が上げ、エネルギーは1%高となっています。一方で素材やヘルスケアなど4業種が下げています。
4.個別銘柄動向
業績改善計画を明らかにした航空会社のユナイテッド・コンチネンタル(UAL)が大幅高となったほか、X線検査システムを開発するアメリカン・サイエンス・アンド・エンジニアリング(ASEI)を買収すると発表した特殊電子システム開発のOSIシステムズ(OSIS)が急伸し、アメリカン・サイエンス・アンド・エンジニアリングも買収価格にさや寄せする格好で14%高となっています。一方で決算が増収増益で1株利益が市場予想を上回った住宅建設大手のレナー(LEN)は買いが先行し一時3%以上上昇しましたが、材料出尽くし感から次第に売りが優勢となり下げて取引を終えています。また、決算が減益となり1株利益が市場予想を下回った中古車販売最大手のカーマックス(KMX)が大幅安となっています。
5.為替・金利等
長期金利は低調な5年物国債の入札結果を受け0.01%高い1.70%となりました。ドル円は英国のEU離脱懸念の後退を受けて円安となり一時105円台を付ける場面もありました。朝方は104円台後半での推移となっています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場は、23日に英国での国民投票を控えるなか日経平均が昨日までの3日間で700円以上上昇した後ということもあって様子見でのスタートが予想されます。ドル円が円安に振れるなか引き続き買戻しの動きがみられるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)