市況概況 - まとめ -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

利益確定売りに押されて日経平均4日ぶりに反落

日本株式市場

1.概況
本日の日経平均は103円安の1万6065円と4日ぶりに反落しました。TOPIXやJPX日経400、新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて下落しました。昨日の米国市場は小幅に上昇しましたが、日経平均は昨日までの3日間で700円超上昇していたことから利益確定売りに押される格好で73円安と反落して寄り付きました。日経平均は寄り付き後も徐々に下げ幅を広げると、一時は1万6000円の節目を割り込む場面もありました。後場寄りから下げ幅を縮めた日経平均は、13時半頃には8円安と昨日の終値に迫りました。ただ、そこから再び下げ幅を広げた日経平均は結局103円安と4日ぶりに反落して取引を終えました。東証33業種は情報・通信業と鉱業の2業種のみ上昇し、残る31業種は下落しました。中でも電気・ガス業と鉄鋼は3%近く下落しています。東証1部の売買代金は1兆7038億円と3日連続で2兆円の節目を下回る低水準でした。

2.個別銘柄等
売買代金上位銘柄は、東証1部の売買代金トップに入ったトヨタ自動車(7203)や三菱UFJ(8306)、ソニー(6758)、三井住友(8316)などがいずれも軟調でした。売買代金2位に入ったソフトバンクグループ(9984)は2.6%高と堅調でした。昨日孫正義社長の後継者と目されていたニケシュ・アローラ副社長の退任が発表されましたが、当分は孫社長が経営トップの役割を継続することについてマーケットは好意的に反応した格好となりました。また、KDDI(9433)、NTT(9432)、NTTドコモ(9437)の通信各社も揃って堅調でした。その他材料が出たところでは、自動車のスズキ(7269)は3.8%の大幅上昇となりました。外資系証券が投資判断を引き上げたことが好感されました。また、ファミリーマート(8028)も国内大手証券の目標株価引き上げが好感され6%高となっています。一方、中間期の業績予想が前年同期比で大幅な減収減益となる見込みと発表したスマートフォン向けのゲームなどを手がけるガンホー・オンライン・エンターテイメント(3765)は、2.6%安となりました。

【VIEW POINT: 明日への視点】
日経平均は昨日までの大幅上昇の反動で利益確定売りに押されましたが、一時は8円安まで持ち直すなど底堅さもみせました。やはり、日本時間24日の日中に結果が判明する予定の英国の国民投票を通過するまでは、大きなトレンドは出づらいとみられます。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 益嶋 裕)


中国株式市場

上海市場は反発 香港市場は続伸

上海総合指数:2,905.55(+26.99)
香港のハンセン指数(日本時間16時時点):20,831.77(+163.33)

1.概況
<中国本土市場>
上海総合指数は反発しました。小幅に下落して始まった上海総合指数ですが、中国当局が海外上場企業による中国市場での預託証券(CDR)の発行を認めることを検討していると伝わったことや、深センと香港の株式相互取引の開始日の発表が近いとの観測などを受けて買いが優勢になると上げ幅を広げる展開となりました。結局、上海総合指数は心理的な節目の2,900ポイントを8営業日ぶりに回復して取引を終えています。

<香港市場>
ハンセン指数は4日続伸となっています。英国のEU離脱を問う国民投票を前に持ち高調整の売りが先行し一時0.7%安余りまで売られたハンセン指数ですが、本土市場の上昇や値嵩株のテンセントの上昇などを受けて下げ幅を縮めるとプラスに転じ、その後は上げ幅を徐々に広げる展開となっています。日本時間16時時点で商工業株指数が1%を上回る上昇となっているほか、金融株指数や不動産株指数、公益事業株指数なども小幅に上げています。

2.個別銘柄動向等(香港マーケット、日本時間16時時点まで)
香港市場では、ホンコンエクスチェンジ (香港証券取引所・00388)が2%超上昇しています。深セン証取との相互取引「深港通」のシステム試験を行うと伝わったことが好感されました。また、上海市場で石炭株が買われていることを受けて石炭のシェンホアエネルギー(中国神華能源・01088)が大きく上昇しています。さらに、ソフトバンクグループ(9984)からスマホ向けゲーム大手のスーパーセルを買収すると発表したインターネット大手のテンセント (騰訊控股・00700)も買われています。

一方でCRRC (中国中車・01766)が1-6月期の受注額が前年同期に比べ減少したことなどが嫌気され下落しています。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 林 宇川)

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