マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国市場は英国での国民投票を控え買いが続かず反落 日本市場は様子見の展開か
NYダウ: 17780.83 ▼48.90 (6/22)
NASDAQ: 4833.32 ▼10.44 (6/22)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は3日ぶりに反落しました。良好な住宅関連指標を好感して上昇して始まったダウ平均は90ドル高まで買われましたが、23日に英国でEUからの離脱を問う国民投票を控え買いが続かず昼過ぎに下げに転じると引け間際には60ドル安近くまで売られました。結局ダウ平均は48ドル安の17,780ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も10ポイント安の4,833ポイントとなっています。
2.経済指標等
5月の米中古住宅販売件数は年率換算で前月比1.8%増の553万戸となり市場予想を下回ったものの、3カ月連続で増加し2007年2月以来9年3カ月ぶりの高水準となりました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全10業種のうちエネルギーや公益事業、情報技術など7業種が下げました。一方でヘルスケア、電気通信サービス、素材の3業種が上げています。
4.個別銘柄動向
太陽光発電ベンチャーのソーラーシティ(SCTY)への株式交換による買収を提案した電気自動車メーカーのテスラ・モーターズ(TSLA)が株式の希薄化を警戒した売りで10%安と急落しました。ソーラーシティは大幅高となっています。また、投資判断の引き下げを受けてマクドナルド(MCD)が下げ、原油価格の下落を嫌気してシェブロン(CVX)やエクソンモービル(XOM)も軟調となりました。ソフト大手のアドビシステムズ(ADBE)は3-5月期決算が大幅な増収増益となったものの、通期の業績見通しを据え置いたことで失望売りが出て5%を超える下落となっています。一方、決算で売上高や1株利益が市場予想を上回ったキャンピングカー大手のウィニベーゴ・インダストリーズ(WGO)が大幅高となっています。
5.為替・金利等
長期金利は英国での国民投票を控え持ち高調整の買いが入り0.02%低い1.68%となりました。ドル円は104円台後半での推移となっています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
本日は英国での国民投票の結果判明を明日に控え様子見ムードの強い一日となりそうです。こうしたなか日経平均は昨日同様に一昨日の陽線のなかでの推移となりそうで、引き続き方向感に乏しい展開となりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)