市況概況 - 朝 -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

米国市場は欧州株高で3日ぶりの大幅反発 日経平均は欧米株の反発で続伸か

NYダウ: 17409.72  △269.48 (6/28)
NASDAQ: 4691.87  △97.42 (6/28)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は欧州株の反発を好感して大幅上昇となりました。取引開始直後から大きく上げたダウ平均はしばらくして220ドル余りまで買われると、一旦上げ幅を100ドル高程度まで縮めましたが、取引終盤に再び強含み引けにかけて一段高になると結局269ドル高の17,409ドルと3日ぶりに反発し高値引けで取引を終えました。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も97ポイントの4,691ポイントとこちらも3日ぶりの反発となっています。

2.経済指標等
1-3月期の米実質国内総生産(GDP)確定値は年率換算で前期比1.1%増となり改定値から0.3ポイント上方修正され市場予想を上回りました。また、6月のコンファレンスボード米消費者信頼感指数も98.0と前月の92.4から上昇し市場予想を大きく上回りました。一方で4月の米S&Pケース・シラー住宅価格指数(総合20都市)は前月比0.5%上昇となりましたが、市場予想は下回っています。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は10業種全てが上げました。なかでもエネルギー、金融、情報技術が2%以上上昇し、ヘルスケアも2%近く上げています。

4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄はデュポン(DD)を除く29銘柄があげました。なかでもトラベラーズ(TRV)とJPモルガン・チェース(JPM)が3%を超える上昇となっています。また、原油価格の反発を受けてエクソンモービル(XOM)が2%以上上げ、中国での投資拡大を発表したファイザー(PFE)も2%近く上昇しました。ダウ平均構成銘柄以外では英国のEU離脱で業績の悪化が懸念されていた家電大手のワールプール(WHR)が2016年12月期通期の1株利益見通しを据え置いたことで大幅高となり、決算が増収増益で市場予想を上回った金融データ会社のファクトセット・リサーチ・システムズ(FDS)が買われました。一方で工場閉鎖や人員削減のリストラ策を発表し買いが先行した化学大手ダウ・ケミカル(DOW)は買いが続かず下げて取引を終えました。

5.為替・金利等
長期金利は欧米株の反発を受けて安全資産の米国債が売られ0.03%高い1.46%となりました。こうしたなかドル円は円安に振れ102円台後半での推移となっています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
欧米株の大幅反発を受けて本日の日本市場は上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均は節目の15,500円を超えて上値を伸ばし、5日移動平均線(昨日時点で15,577円)や一目均衡表の転換線(昨日時点で15,626円)を上回るような展開となるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)

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