市況概況 - まとめ -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

日経平均、欧米市場の反発受け大幅続伸

日本株式市場

1.概況
本日の日経平均は243円高の1万5566円と大幅に上昇して3日続伸しました。TOPIXやJPX日経400、新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて上昇しました。昨日欧米市場の株価が反発したことを受け、日経平均は200円高の1万5523円と大幅に続伸して寄り付きました。日経平均は寄り付き後に上げ幅を75円高まで縮めましたが、その後は持ち直し結局前場を220円高で引けました。日経平均は後場から一段高となり、一時は上げ幅が300円を上回る場面がありました。その後引けにかけてやや上げ幅を縮めた日経平均は、結局243円高で大引けをむかえました。東証1部の売買代金は2兆2060億円と4日連続で活況の目安とされる2兆円を上回りました。東証33業種は30業種が上昇しました。保険業、鉄鋼、電気機器など昨日まで大きく売られていた金融や外需関連業種の買い戻しが目立ちました。

2.個別銘柄等
売買代金上位の主力銘柄は概ね上昇しました。東証1部の売買代金トップのトヨタ自動車(7203)は2.9%高と4日ぶりに反発して昨日下回った5,000円の節目を回復しました。また、売買代金3位のソニー(6758)が5%近い大幅高となったほか、メガバンク3行、KDDI(9433)、ソフトバンクグループ(9984)、NTT(9432)などがいずれも上昇しました。一方、売買代金2位に入ったブイ・テクノロジー(7717)は7%超の大幅反落となっています。材料が出たところでは、創業家が昭和シェル(5002)との合併に反対していると報じられた出光興産(5019)が6.5%の大幅安となりました。また、昭和シェルも3%近く下げています。また、昨日の大引け後に発表した3-5月期の決算で営業利益が前年同期比12.7%減少した百貨店を運営するJ.フロントリテイリング(3086)は4.3%下落しました。

【VIEW POINT: 明日への視点】
欧米市場が一旦反発したことを受け、金融や外需など昨日まで大きく売られていた業種が買い戻されました。少しずつ市場は落ち着きを取り戻しているようです。ただ、依然としてドル円は102円台の円高水準で、今期の業績予想の前提にドル円を105円~110円程度に置いている企業が多いことからこの為替水準が続くと業績予想の下方修正が懸念されるため、一段の株価上昇には円安進行が必要となりそうです。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 益嶋 裕)


中国株式市場

上海市場は3日続伸 香港市場は4日ぶりに反発

上海総合指数:2,931.59(+19.03)
香港のハンセン指数(日本時間16時時点):20,340.94(+168.48)

1.概況
<中国本土市場>
上海総合指数は3日続伸となりました。連日の元安が一服したことを好感し買いが先行した上海総合指数はしばらくして0.7%高まで上昇する場面がありました。但し、その他の積極的な買い材料に乏しいなか上値追いとはならず、その後は上げ幅をやや縮小して小幅高で揉み合う展開となりました。結局上海総合指数は0.7%高と高値圏で取引を終えています。

<香港市場>
ハンセン指数が4日ぶりに反発しています。英国のEU離脱による市場の懸念がやや後退し昨日欧米株が大幅に反発したことを受け、ハンセン指数は上昇して寄り付くとまもなく1%高まで買われました。もっとも、世界経済の先行き不透明感が根強いことなどから一時上げ幅をやや縮める場面がみられましたが、買い戻されるとその後も堅調な推移が続いています。日本時間16時時点で不動産株指数が2%超上昇しているほか、公益事業株指数や商工業株指数も1%を超える上げとなっています。

2.個別銘柄動向等(香港マーケット、日本時間16時時点まで)
香港市場では、香港と深セン両市場の株式相互取引の開始時期が7月1日に発表されるとの期待からホンコンエクスチェンジ (香港証券取引所・00388)が1%近く上昇しています。また、欧米市場で主要金融機関の株価が反発したことから大手銀行のエイチエスビーシー (HSBC・00005)も4営業日ぶりに上昇しています。また、通信大手のチャイナモバイル (中国移動・00941)も大きく買われています。同社は第4世代(4G)の設備投資を加速させ、4G携帯電話の加入者数が年末に5億件になるとの目標を示したことが材料視されました。さらに、大株主が3億7600万株(発行済み株式数の1.74%)を売却したと明かしたことを受けて売りが先行したズージンマイニング (紫金砿業・02899)ですが、その後プラスに転じています。

一方で、経営権を巡る争いが嫌気された中国不動産最大手のチャイナバンカ (万科企業・02202)や小売のヘンガンインター (恒安国際・01044)も続落しています。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 林 宇川)

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