市況概況 - 朝 -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

米国市場は欧州株高や経済指標の改善を受けて大幅続伸 日本市場も欧米株高と円安で続伸か

NYダウ: 17929.99  △235.31 (6/30)
NASDAQ: 4842.67  △63.43 (6/30)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場はイングランド銀行(英中銀)総裁の金融緩和に前向きな発言を受けての欧州株高や、大きく改善したシカゴPMIなどを好感し大幅続伸となりました。上昇して始まったダウ平均はその後も上げ幅を広げると235ドル高の17,929ドルと3日続伸となりほぼ高値引けで取引を終えました。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も63ポイント高の4,842ポイントとこちらも3日続伸となっています。

2.経済指標等
先週一週間の新規失業保険申請件数は前週比1万件増の26万8000件となり市場予想とほぼ一致しました。また、6月のシカゴ購買部協会景気指数(PMI)は56.8と前月の49.3から大きく改善し市場予想を上回って2015年1月以来の高水準となっています。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は10業種全てが上げました。なかでも生活必需品、公益事業、資本財・サービスが2%以上の上昇となっています。

4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄はビザ(V)を除く29銘柄が上げました。なかでもゼネラル・エレクトリック(GE)が3%高となったほか、インテル(INTC)やボーイング(BA)、IBM(IBM)なども2%を超える上昇となっています。一方でビザは手数料率を巡る小売り各社との訴訟で上告審が和解案を拒否したことが嫌気され3%を超える下落となっています。ダウ平均構成銘柄以外ではモンデリーズ(MDLZ)から買収提案があったハーシー(HSY)が急伸し、モンデリーズも大幅高となっています。また、インドネシアで保有する銅・金鉱山の権益の一部を現地の鉱山会社に総額13億ドルで売却すると発表した金鉱山大手のニューモント・マイニング(NEM)も大きく上昇しています。

5.為替・金利等
長期金利は0.04%低い1.47%となりました。ドル円は欧米株高でリスク回避姿勢が後退し円安となりました。朝方は103円台前半での推移となっています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
欧米株高と円安を受けて本日の日本市場は続伸でのスタートが予想されます。こうしたなか本日は寄り付き前の8時30分に全国の消費者物価指数(CPI)が、そして8時50分には日銀短観が発表されます。こうした経済指標の発表を受けて日銀の追加緩和への期待が一段と高まるかが注目されます。また、取引時間中の10時と10時45分には中国の二つの製造業PMIが発表されます。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)

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