マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
日経平均買い戻しの流れが続き93円高で6日続伸 今夜の米国市場は休場
日本株式市場
1.概況
本日の日経平均は93円高の1万5775円と6日続伸しました。TOPIXやJPX日経400、新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて上昇しました。中でもマザーズ指数は2.8%の大幅上昇となりました。先週末の米国株の上昇が小幅にとどまるとともにドル円がやや円高に振れたことを受け、日経平均は128円安と反落して寄り付きました。日経平均は寄り付きがほぼ1日の安値となると、徐々に下げ幅を縮めました。10時頃にはプラスに転じた日経平均はその後もじり高となりました。前場を69円高で終えた日経平均は、後場に入って一時上げ幅を120円超まで広げました。その後引けにかけてやや上げ幅を縮めた日経平均は、結局93円高での大引けとなりました。東証1部の売買代金は1兆6021億円と2営業日続けて2兆円の節目を下回る低水準でした。東証33業種は食料品と鉄鋼が2%超上昇するなど25業種が上昇した一方で水産・農林業や銀行業など8業種が下げています。
2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は上げ下げまちまちでした。トヨタ自動車(7203)が小幅に上げたほか、JT(2914)、ソフトバンクグループ(9984)、KDDI(9433)、NTT(9432)などが堅調でした。一方、三菱UFJ(8306)、みずほ(8411)、三井住友(8316)のメガバンク3行は軟調でした。また、先週末に3-5月期の決算発表を行った良品計画(7453)は7%近い大幅安となりました。中国の既存店売上の伸びが鈍化したことや大手証券の目標株価の引き下げが嫌気され売られたようです。その他材料が出たところでは、大手証券が投資判断を引き下げたドラッグストアのクスリのアオキ(3398)が9%安い大幅安となりました。また、3-5月期の営業利益が前年同期比と同水準との観測記事が出たセブン&アイ・ホールディングス(3382)は1.2%安と軟調でした。
【VIEW POINT: 明日への視点】
下げて始まった日経平均ですが英国のEU離脱ショックからの買い戻しの流れが優勢で、6日続伸となりました。今週は米国でISM非製造業景況感指数やFOMC議事要旨、雇用統計など重要な経済指標が数多く発表されます。中でも雇用統計は前回の発表が冴えない内容で一部では米労働市場の鈍化が懸念されていることから、6月分の発表内容が注目されます。なお、本日の米国市場は独立記念日の祝日のため休場です。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 益嶋 裕)
中国株式市場
上海市場と香港市場はともに大幅続伸
上海総合指数:2,988.60(+56.13)
香港のハンセン指数:21,093.68(+299.31)
1.概況
<中国本土市場>
上海総合指数は大幅続伸となりました。小幅に下落して始まった上海総合指数ですが、中国証券監督管理委員会の主席が深セン市場と香港市場の相互取引の開始時期について年内開始の見通しを示したことが好感されプラスに転じると、その後はほぼ一本調子で上げ幅を広げる展開となりました。結局、上海総合指数は2%近く上昇し高値圏で取引を終えています。
<香港市場>
ハンセン指数も先週末の欧米株高や原油高、本土市場の上昇を受けて大幅続伸となっています。節目の21,000ポイントを回復し一時1.8%高まで買われたハンセン指数は、後場に入ってやや伸び悩んでいるものの高値圏での推移が続いています。日本時間16時時点で4業種全てが上げています。なかでも不動産株指数が2%超上昇しているほか、金融株指数と商工業株指数も1%以上の上げとなっています。
2.個別銘柄動向等(香港マーケット、日本時間16時時点まで)
香港市場はほぼ全面高となっています。値嵩株のインターネット大手のテンセント (騰訊控股・00700)が1%超上昇し上場来高値を更新しているほか、英国のEU離脱による懸念が後退したことで英国に本拠地を置く大手銀行のエイチエスビーシー (HSBC・00005)も2%超の上昇となっています。
一方で、業績が悪化したソフトウエア大手のキングソフト (金山軟件・03888)が大幅に下落しています。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 林 宇川)