マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国市場は小幅に高安まちまち ダウ平均は原油価格の下落を受け反落 日本市場は米雇用統計の発表を控え様子見か
NYダウ: 17895.88 ▼22.74 (7/7)
NASDAQ: 4876.81 △17.65 (7/7)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は小幅に高安まちまちとなりました。ダウ平均とS&P500株価指数は反落したものの、ナスダック総合株価指数は続伸となりました。良好な雇用関連の経済指標を好感し上昇して始まったダウ平均ですが、原油在庫が期待ほど減少しなかった週間の米石油在庫統計を受けて原油価格が大きく下げたことでマイナスに転じました。下げ幅を広げる展開となり一時100ドル安余りまで売られたダウ平均は引けにかけて買い戻しが入り下げ幅を縮めたものの、戻し切れず結局22ドル安の17,895ドルで取引を終えています。また、S&P500株価指数も1ポイント安の2,097ポイントとなりました。一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は17ポイント高の4,876ポイントとなっています。
2.経済指標等
6月のADP全米雇用リポートで民間部門雇用者数は17万2000人増加し市場予想を上回りました。また、先週一週間の新規失業保険申請件数は前週比1万6千人減の25万4千人と2週ぶりに減少し市場予想を下回って改善しました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全10業種のうち一般消費財・サービスや素材、資本財・サービスなどの5業種が上げました。一方で5業種が下げ、公益事業、電気通信サービス、エネルギーが1%を超える下落となっています。
4.個別銘柄動向
フランスの食品大手ダノンへの身売りを発表した米有機食品のホワイトウエーブ・フーズ(WWAV)や、同業のアバスト・ソフトウエアによる買収で合意したと発表したオランダのセキュリティーソフト大手のAVGテクノロジーズ(AVG)が急伸したほか、既存店売上高が市場予想を上回った会員制卸売大手のコストコ・ホールセール(COST)が大幅高となりました。また、四半期決算が市場予想を上回ったうえ業績見通しを上方修正した飲料大手のペプシコ(PEP)が堅調でした。一方で原油価格の下落を受けてシェブロン(CVX)やエクソンモービル(XOM)が売られています。
5.為替・金利等
長期金利は前日比0.01%高い1.38%となりました。ドル円は100円台後半での推移となっています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
米国市場が小幅に高安まちまちとなるなか、今晩に米雇用統計の発表を控えていることから本日の日本市場は様子見でのスタートが予想されます。こうしたなか円高への警戒感が引き続き強いことから本日もドル円の動向には神経質な展開となりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)