市況概況 - 朝 -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

米国市場は金融株に買いが入り上昇 ダウ平均は3日連続で史上最高値を更新 日本市場ではLINEの上場に注目

NYダウ: 18506.41  △134.29 (7/14)
NASDAQ: 5034.06  △28.33 (7/14)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場はJPモルガン・チェース(JPM)の予想を上回る決算を受けて金融株に買いが入り上昇しました。取引開始直後から大きく上昇したダウ平均は165ドル高まで買われた後、昼過ぎには一旦100ドル高程度まで上げ幅を縮める場面もありましたが、その後再び持ち直し134ドルの18,506ドルと3日連続で史上最高値を更新して取引を終えています。また、S&P500株価指数は11ポイント高の2,163ポイントとなり、こちらは4日連続での史上最高値更新となっています。さらにハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も28ポイント高の5,034ポイントと反発し年初来高値を更新しています。

2.経済指標等
先週一週間の新規失業保険申請件数は前週比横ばいの25万4千人となりました。6月の米卸売物価指数(PPI)は前月比0.5%上昇し3カ月連続のプラスとなり市場予想を上回りました。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全10業種のうち金融や素材、情報技術、資本財・サービスなどの9業種が上げました。一方で公益事業が下げています。

4.個別銘柄動向
市場予想を上回った決算が好感されJPモルガン・チェースが堅調となるなか、ゴールドマン・サックス(GS)やバンク・オブ・アメリカ(BAC)、シティグループ(C)、ウェルズ・ファーゴ(WFC)など金融株が幅広く買われました。また、決算で1株利益が市場予想を上回ったデルタ航空(DAL)が大幅高となっています。一方で決算が減収減益だった資産運用大手のブラックロック(BLK)が軟調で、パイプラインの権益売却を発表した石油開発大手のデボン・エナジー(DVN)も材料出尽くしで下げています。なお、日本に先んじてニューヨーク証券取引所に上場したLINE(LN)の初値は公開価格32.84ドルを上回る42.00ドルとなり一時44.49ドルまで買われる場面もありました。終値は公開価格を27%上回る41.58ドル(105円換算で約4,366円)で、日本市場での公開価格(3,300円)を3割強上回っています。

5.為替・金利等
長期金利は前日比0.06%高い1.53%となりました。ドル円は106円手前まで円安となる面もありましたが、イングランド銀行が政策金利の据え置きを決めたことでポンドが上昇、ドルが弱含むと、ドル円もやや円高に振れました。朝方は105円台前半での推移となっています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
米国市場でダウ平均が連日で史上最高値を更新したことから本日の日本市場は続伸でのスタートが予想されます。こうしたなか4日続伸で1,300円近く上げている日経平均が利益確定の売りが出やすいなかで節目の16,500円を上回って、一目均衡表の雲の下限(16,542円)を試すような展開となるかがポイントとなりそうです。また、11時に発表される中国の4-6月期GDPや、ニューヨーク証券取引所に続いて本日、東証に上場するLINE(3938)の動向が注目されます。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)

バックナンバー


マネックスレポート一覧

当社の口座開設・維持費は無料です。口座開設にあたっては、「契約締結前交付書面」で内容をよくご確認ください。
当社は、本書の内容につき、その正確性や完全性について意見を表明し、また保証するものではございません。記載した情報、予想および判断は有価証券の購入、売却、デリバティブ取引、その他の取引を推奨し、勧誘するものではございません。過去の実績や予想・意見は、将来の結果を保証するものではございません。
提供する情報等は作成時現在のものであり、今後予告なしに変更または削除されることがございます。当社は本書の内容に依拠してお客様が取った行動の結果に対し責任を負うものではございません。投資にかかる最終決定は、お客様ご自身の判断と責任でなさるようお願いいたします。本書の内容に関する一切の権利は当社にありますので、当社の事前の書面による了解なしに転用・複製・配布することはできません。内容に関するご質問・ご照会等にはお応え致しかねますので、あらかじめご容赦ください。

利益相反に関する開示事項

当社は、契約に基づき、オリジナルレポートの提供を継続的に行うことに対する対価を契約先金融機関より包括的に得ておりますが、本レポートに対して個別に対価を得ているものではありません。レポート対象企業の選定は当社が独自の判断に基づき行っているものであり、契約先金融機関を含む第三者からの指定は一切受けておりません。レポート執筆者、ならびに当社と本レポートの対象会社との間には、利益相反の関係はありません。