マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
日経平均6日続伸 任天堂の上昇止まらず
日本株式市場
1.概況
本日の日経平均は225円高の1万6723円と上昇し6日続伸しました。先週末と昨日の米国市場でダウ平均が続伸し、ドル円も106円台まで円安に振れたことを受け日経平均は114円高と続伸して寄り付きました。日経平均は先週末まで5日続伸し、1,400円近く上昇していたことや、ドル円がやや円高に振れたことを受け徐々に売りに押されると10時過ぎには16円高まで上げ幅を縮めました。ただ、日経平均はその辺りの水準で踏みとどまるとその後は徐々に上げ幅を広げました。前場を78円高で終えた日経平均は、後場に入ってしばらくは前引け水準での推移となりましたが、105円台後半まで円高に振れていたドル円が再び106円台まで円安に戻すと一段高となりました。そのまま引けにかけても上げ幅を広げた日経平均はほぼ高値引けとなりました。東証1部の売買代金は2兆9957億円と3兆円に迫る高水準でした。東証33業種はその他製品や海運業など30業種が上昇しました。
2.個別銘柄等
任天堂(7974)の上昇の勢いは止まらず、本日は14%上昇しました。同社の株価は「ポケモンGO」が米国でリリースされる前の2倍以上まで上昇しています。引き続き関連株への連想買いも散見されました。玩具卸のハピネット(7552)がストップ高となったほか、イマジカ・ロボットホールディングス(6879)、サノヤスホールディングス(7022)、タカラトミー(7867)などがそれぞれ大幅高となりました。また、「ポケモンGO」のスポンサード・ロケーション企業になるのではないかと一部で報じられている日本マクドナルドホールディングス(2702)は一時ストップ高となりました。一方、英アーム・ホールディングスを約3.3兆円で買収すると発表したソフトバンクグループ(9984)は買収による財務負担の懸念などから10%超の大幅安となりました。ソフトバンクグループは日経平均を約72円引き下げています。その他材料が出たところでは、先週末の大引け後に発表した3-5月期の営業利益が前年同期比15%増と堅調だった東宝(9602)が6%超上昇しました。アニメ作品のヒットなどが業績改善に寄与したようです。
【VIEW POINT: 明日への視点】
日経平均は6日続伸で、1万7000円台回復が視野に入る水準まで上昇しました。今月中に日本でのリリースが行われる予定と報じられている「ポケモンGO」への期待から任天堂株の勢いが続くか注目されます。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 益嶋 裕)
中国株式市場
上海市場は小幅続落 香港市場は7日ぶりに反落
上海総合指数:3,036.60(-6.97)
香港のハンセン指数(日本時間16時時点):21,679.19(-123.99)
1.概況
<中国本土市場>
上海総合指数は小幅続落となりました。中国人民銀行が連日で資金を供給したことで金融緩和観測がやや後退したことから下落して始まった上海総合指数は、下げ幅を広げると一時1%安近くまで売られる場面もありました。その後持ち直した上海総合指数は下げ幅を縮め結局0.2%安で取引を終えています。
<香港市場>
ハンセン指数は7日ぶりに反落しています。昨日までの6日間で6%超上昇していたため利益確定売りに押され下落して寄り付いたハンセン指数は0.9%安まで下げ幅を広げると、その後も安値圏で揉み合いとなっています。日本時間16時時点で公益事業株指数が僅かに上昇する一方、商工業株指数と不動産株指数、金融株指数が下落となっています。
2.個別銘柄動向等(香港マーケット、日本時間16時時点まで)
香港市場では、原油安を受けてペトロチャイナ (中国石油天然気・00857)やシノック(中国海洋石油・00883)などが軟調となっています。また、法廷闘争が売り材料となったバンクイーストアジア (東亜銀行・00023)も1%を超える下落となっています。さらに、本土市場での大株主による株式の売却解禁が警戒されている中国のインフラ建設大手のレールウェイコンストラクション (中国鉄建・01186)も2%超下げています。
一方で商社のリーアンドフン (利豊・00494)が1%余り上昇し、ハンセン指数構成銘柄で上昇率トップとなっています。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 林 宇川)