マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国市場は予想を上回る決算を好感し上昇 ダウ平均は7日連続で史上最高値を更新 日本市場は米国株高と円安で反発か
NYダウ: 18595.03 △36.02 (7/20)
NASDAQ: 5089.93 △53.56 (7/20)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は予想を上回る決算や原油高を好感し小幅に上昇しました。上昇して始まったダウ平均は昼前に60ドル高余りまで買われるとその後も堅調に推移し36ドル高の18,595ドルと3年4カ月ぶりの9日続伸となり、7日連続で史上最高値を更新しています。また、S&P500株価指数も9ポイント高の2,173ポイントと反発しこちらも史上最高値を更新しました。さらにハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も53ポイント高の5,089ポイントと反発し年初来高値を付けています。
2.経済指標等
主要な経済指標の発表はありませんでした。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全10業種のうち情報技術やヘルスケア、一般消費財・サービスなどの6業種が上げ、情報技術は1%を超える上昇となっています。一方で公益事業や生活必需品などの4業種が下げています。
4.個別銘柄動向
1株利益が市場予想を上回ったマイクロソフト(MSFT)が5%を超える上昇となり、ダウ平均を1銘柄で20ドル近く押し上げました。また、決算が市場予想を上回ったモルガン・スタンレー(MS)や、決算で売上高が市場予想を上回った医薬品・医療機器のアボット・ラボラトリーズ(ABT)が2%高となっています。プラスチック保存容器を手掛けるタッパーウェア・ブランズ・コーポレーション(TUP)は減益決算ながら売上高などが市場予想を上回ったことから大幅高となっています。一方で投資判断の引き下げを受けてウォルト・ディズニー(DIS)が売られ、資源開発大手のハリバートン(HAL)は予想を上回る決算を発表したものの材料出尽くしで下げています。なお、取引終了後に決算を発表したインテル(INTC)は売上高が市場予想を下回ったことから時間外で売られています。同じく取引終了後に決算を発表したクアルコム(QCOM)は1株利益が市場予想を上回ったことで時間外で一段高となっています。
5.為替・金利等
長期金利は株高や原油高を受けて安全資産の米国債が売られ0.03%高い1.58%となりました。こうしたなかドル円は円安が進み107円台前半での推移となっています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
米国株高と円安に加えて、事業規模20兆円超で調整と伝わった経済対策への期待もあって本日の日本市場は反発でのスタートが予想されます。日中はドル円の動向をにらみながらの展開となりそうですが、短期的な過熱感もあるなかで利益確定の売りをこなして日経平均がどこまで上値を伸ばせるのかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)