市況概況 - まとめ -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

日経平均128円高と反発 今夜はECBの政策理事会に注目

日本株式市場

1.概況
本日の日経平均は128円高の1万6810円と反発しました。TOPIXやJPX日経400、新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて上昇しました。昨日の米国市場で主要指数が上昇し、ドル円が107円台前半まで円安に振れたことを受け、日経平均は173円高の1万6855円と反発して寄り付きました。日経平均は寄り付き後も上げ幅を広げると、10時過ぎには257円高と本日の高値をつけました。ただ107円50銭程度で推移していたドル円がやや円高に振れると日経平均は上げ幅を縮めました。前場を175円高で終えた日経平均は13時頃から急速に上げ幅を縮めると一時は上げ幅が60円を下回る時間帯もありました。その後引けにかけてやや値を戻した日経平均は、結局128円高で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆5810億円と引き続き2兆円を上回りました。東証33業種は鉱業や証券商品先物、保険業など25業種が上昇しました。一方で水産・農林業、陸運業など内需関連業種を中心とした8業種が下げています。

2.個別銘柄等
引き続き任天堂(7974)の商いが活況で、東証1部の売買代金トップとなりました。一時は5%以上上昇する場面がありましたが、その後マイナスに転じるなど荒っぽい値動きとなり結局小幅高で取引を終えました。売買代金2位に入ったトヨタ自動車(7203)は1.7%高としっかりで、その他の自動車各社もホンダ(7267)が4.5%高、マツダ(7261)が3.6%高となるなどそれぞれ堅調でした。その他の売買代金上位銘柄ではメガバンク3行、ファーストリテイリング(9983)などがしっかりでした。材料が出たところでは、昨日の大引け後に4-6月期の決算発表を行った安川電機(6506)が3.4%高と堅調でした。前年同期比で大幅な減収減益でしたが、ほぼコンセンサス通りの決算で業績への懸念が後退したようです。また、4-6月期の業績観測報道が出たミネベア(6479)は13%超の大幅高となりました。

【VIEW POINT: 明日への視点】
引き続き市場のセンチメントは良好で、活況が続いています。本日は欧州中央銀行(ECB)の政策理事会が開催されます。本日の会合では追加金融緩和は決定されないとみられていますが、英国で国民投票が行われて以降初の会合ということで、英国のEU離脱に対してドラギECB総裁がどのような発言を行うか注目されます。また、一部で不安視されているイタリアの銀行の不良債権問題についての発言が出るかなども注目されます。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 益嶋 裕)


中国株式市場

上海市場は4日ぶりに小幅反発 香港市場は続伸

上海総合指数:3,039.01(+11.11)
香港のハンセン指数(日本時間16時時点):22,078.82(+196.34)

1.概況
<中国本土市場>
上海総合指数は4日ぶりに小幅に反発しました。小幅に下落して始まった上海総合指数ですが、国務院が前日に第5世代(5G)移動通信などを盛り込んだ科学振興5カ年計画を採択したことや、向こう5年で2兆8000億元を投じる「中長期鉄道整備計画」が発表されたことなどを受け、しばらくしてプラスに転じると上げ幅を拡げる展開となりました。後場に一時0.8%高余りまで買われた上海総合指数ですが、その後は売りに押され上げ幅をやや縮め、結局0.4%の上昇に止まっています。

<香港市場>
ハンセン指数は続伸しています。昨日の米国株高と原油価格の上昇を受け買いが先行したハンセン指数は、本土市場の堅調推移も追い風となりまもなく節目の22,000ポイントを回復すると上げ幅を拡大する展開となりました。後場に入ると一段高となり一時1%高超まで買われる場面もみられたハンセン指数は、その後も高値圏での推移となっています。日本時間16時時点で4業種のすべてが上げ、なかでも不動産株指数と商工業株指数が1%以上の上昇となっています。

2.個別銘柄動向等(香港マーケット、日本時間16時時点まで)
香港市場では、外資系証券による目標株価の大幅引き上げを受けてインターネットサービスのテンセント (騰訊控股・00700)が小幅ながら上昇しています。また、中国のゲーム会社と共同でAR(拡張現実)モバイルゲームを開発するとの前日の報道が引き続き買い材料視されパソコン大手のレノボグループ (聯想集団・00992)が続伸しています。さらに、香港域内の新築住宅不動産価格が持ち直しているとの見方などから不動産株が買われています。なかでもサンフンカイプロパティーズ (新鴻基不動産・00016)やニューワールド・デベロップ(新世界発展・00017)などが揃って堅調推移となっています。

一方で、中間決算で増益の見通しが発表された和風ラーメンチェーンのアジセンチャイナ (味千中国・00538)は買いが先行したものの、材料出尽くし感もあって大幅に下落しています。また、目標株価の引き下げが嫌気され食品のワンワンチャイナ (中国旺旺・00151)も2%近い下げとなっています。


(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 林 宇川)

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