市況概況 - 朝 -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

米国市場は利益確定の売りで下落 日本市場は米国株安と円高で反落か

NYダウ: 18517.23  ▼77.80 (7/21)
NASDAQ: 5073.90  ▼16.03 (7/21)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は利益確定の売りで反落となりました。下落して始まったダウ平均は下げ幅を広げると取引終盤には125ドル安まで売られましたが、引けにかけて持ち直し結局77ドル安の18,517ドルと10営業日ぶりに反落して取引を終えました。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も16ポイント安の5,073ポイントとなっています。

2.経済指標等
先週一週間の新規失業保険申請件数は前週比1千人減の25万3千人となり増加を見込んでいた市場予想を下回って改善しました。また、6月の米中古住宅販売件数は年率換算で前月比1.1%増の557万戸と4カ月連続で増加し市場予想を上回っています。さらに6月の米景気先行指標総合指数も前月比0.3%上昇し市場予想を上回っています。一方で7月の米フィラデルフィア連銀製造業景況指数はマイナス2.9と前月の4.7から悪化し改善を見込んでいた市場予想を下回っています。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全10業種のうち資本財・サービス、エネルギー、素材など8業種が下げ、資本財・サービスは1%安となっています。一方で公益事業とヘルスケアの2業種が上げています。

4.個別銘柄動向
決算でデーターセンター事業の伸び悩みが嫌気されたインテル(INTC)が4%近く下落し、ダウ平均構成銘柄で下落率トップとなりました。また、決算は増収増益だったものの市場予想に届かなかった格安航空のサウスウエスト(LUV)が急落しています。一方でコマツ(6301)が約29億ドルで買収すると発表した鉱山用機械大手のジョイ・グローバル(JOY)が買収価格にさや寄せする格好で急伸し、決算で1株利益が市場予想を上回ったクアルコム(QCOM)が大幅高となっています。ゼネラル・モーターズ(GM)は決算が市場予想を上回ったうえ、通期見通しも上方修正したことで堅調でした。

5.為替・金利等
長期金利は0.03%低い1.55%となりました。ドル円は黒田日銀総裁のヘリコプターマネー政策に否定的な発言が伝わったことで円高に振れ、一時は105円40銭まで円高が進む場面もありました。朝方は106円近辺での推移となっています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
米国株安に加え、ドル円が円高となっていることから本日の日本市場は反落でのスタートが予想されます。短期的な過熱感があり利益確定の売りが出やすいなか日経平均が節目の16,500円や一目均衡表の雲の上限(16,504円)を維持できるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)

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