市況概況 - 朝 -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

米国市場は強弱材料が入り混じるなか小幅に高安まちまち 日本市場はお昼ごろに発表の日銀の金融政策決定会合の結果に注目

NYダウ: 18456.35  ▼15.82 (7/28)
NASDAQ: 5154.98  △15.17 (7/28)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は、フェイスブック(FB)の好決算が好感される一方でフォード・モーター(F)の減益決算や原油価格の下落が嫌気されるなど、強弱材料が入り混じるなか小幅に高安まちまちとなりました。ダウ平均は続落となったものの、S&P500株価指数とナスダック総合株価指数は上昇しました。下落して始まったダウ平均は一時100ドル安余りまで売られましたが、その後下げ幅を縮めると引け前には小幅にプラスとなる場面もみられました。しかし、上値は重く結局ダウ平均は15ドル安の18,456ドルと4日続落で取引を終えています。一方でS&P500株価指数が3ポイント高の2,170ポイントと反発したほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も15ポイント高の5,154ポイントと3日続伸となり連日で年初来高値を更新しています。

2.経済指標等
先週一週間の新規失業保険申請件数は前週比1万4千人増の26万6千人となり市場予想を上回る悪化となりました。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全10業種のうち生活必需品や情報技術、公益事業などの6業種が上げました。一方で電気通信サービスやエネルギーなどの4業種が下げています。

4.個別銘柄動向
市場予想を上回る決算を受けてフェイスブックが堅調だったほか、フェイスブックの好決算を好感してアップル(AAPL)やグーグルを傘下に持つアルファベット(GOOG)などIT関連株の一角が買われました。また、市場予想を上回る決算を受けてマスターカード(MA)や化学大手のダウ・ケミカル(DOW)も買われています。クラウド関連サービスを手掛けるネットスイート(N)を93億ドルで買収すると発表したオラクル(ORCL)も上げています。一方で決算が減益となり市場予想を下回ったフォード・モーターが大幅安となっています。1株利益見通しの引き上げを発表した製薬のブリストル・マイヤーズスクイブ(BMY)も材料出尽くしから売られました。なお、取引終了後に決算を発表したアルファベットとアマゾン・ドット・コム(AMZN)は1株利益が市場予想を上回ったことから時間外で買われています。

5.為替・金利等
長期金利は0.01%高い1.50%となりました。ドル円は日銀の追加緩和への期待から一時は105円台前半まで円安が進みましたが、朝方に突如103円台半ばまで急速に円高に振れる場面がありました。その後は104円台後半まで値を戻しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
本日はお昼ごろに発表される日銀の金融政策決定会合の結果が注目されます。追加緩和への期待がマーケットでは高まっているだけに結果発表を受けて相場が大きく動きそうで、仮に追加金融緩和があったとしてもマイナス金利の深掘りや国債購入額の拡大、ETFの買い増し、新たな政策などその内容や規模が重要となりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)

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