マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国市場は小幅に高安まちまち ダウ平均は6日続落 日経平均は反落か
NYダウ: 18404.51 ▼27.73 (8/1)
NASDAQ: 5184.20 △22.07 (8/1)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は小幅に高安まちまちとなりました。原油安や市場予想を下回った米ISM製造業景況感指数が重石となったダウ平均とS&P500株価指数は下落となったものの、フェイスブック(FB)やアマゾン・ドット・コム(AMZN)、アルファベット(GOOG)などのハイテク株に買いが続いたことでナスダック総合株価指数は続伸となりました。取引開始後しばらくして40ドル安余りまで売られたダウ平均は切り返しプラスとなる場面もありましたが、買いが続かず再び下げに転じると昼過ぎには80ドル安近くまで下落しました。その後もマイナス圏での推移が続いたダウ平均は結局27ドル安の18,404ドルと6日続落で取引を終えています。また、S&P500株価指数も2ポイント安の2,170ポイントと反落となっています。一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は22ポイント高の5,184ポイントと5日続伸し連日で年初来高値を更新しています。
2.経済指標等
7月の米ISM製造業景況感指数は52.6と前月から低下し市場予想を下回りました。また、6月の米建設支出は前月比0.6%減となりプラスを見込んでいた市場予想を下回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全10業種のうちエネルギー、電気通信サービス、素材などの6業種が下げ、エネルギーは3%を超える下落となっています。一方でヘルスケア、情報技術などの4業種が上げています。
4.個別銘柄動向
原油価格の下落を受けてエクソンモービル(XOM)やシェブロン(CVX)がともに3%を超える下げとなり、2銘柄でダウ平均を45ドル近く押し下げました。また、全地球測位システムを利用した車両管理サービスを手掛けるフリートマティックス・グループ(FLTX)を24億ドルで買収すると発表したベライゾン(VZ)が財務負担を嫌気した売りで下げています。そのほか決算で1株利益などの業績が市場予想を下回った映画館チェーンのAMCエンターテインメント(AMC)が大幅安となり、太陽発電のソーラーシティ(SCTY)を総額26億ドルで買収すると発表した電気自動車のテスラ・モーターズ(TSLA)も売られました。一方で開発中の乳幼児向け脊髄性筋萎縮症の治療薬の臨床試験で良好な結果が出たと発表したバイオ製薬大手のバイオジェン(BIIB)が大幅高となっています。
5.為替・金利等
長期金利は0.07%高い1.52%となりました。ドル円は102円台前半での推移となっています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
ダウ平均が続落となったことや、ドル円も引き続き102円台前半で推移していることから本日の日本市場は下落してのスタートが予想されます。本日、政府が経済対策を閣議決定するなか景気対策に対する根強い期待から底堅さがみられるかががポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)