マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国市場は原油価格の反発を受けて上昇 ダウ平均は8日ぶりの反発 日本市場は反発してのスタートか
NYダウ: 18355.00 △41.23 (8/3)
NASDAQ: 5159.74 △22.01 (8/3)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は原油価格の反発を受けて上昇しました。朝方は30ドル安まで下落する場面もあったダウ平均ですが、週間の石油在庫統計でガソリン在庫が市場予想よりも減ったことで原油価格が上昇に転じるとダウ平均も買いが優勢となりました。小幅高での推移が続いたダウ平均は結局41ドル高の18,355ドルと8日ぶりに反発して取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も22ポイント高の5,159ポイントと反発となっています。
2.経済指標等
7月のADP全米雇用リポートで民間部門雇用者数は前月比17万9000人増となり市場予想を上回りました。一方で7月の米ISM非製造業景況感指数は55.5と前月の56.5から悪化し市場予想も下回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全10業種のうち6種があげ、エネルギーが1%を超える上昇となったほか金融も1%近く上げています。一方で公益事業、生活必需品などの4業種が下げています。
4.個別銘柄動向
決算で1株利益が市場予想を上回ったうえ、動画配信サービスHuluへの出資を発表したメディア大手のタイムワーナー(TWX)が買われたほか、決算が市場予想を上回ったニューヨーク証券取引所などを運営するインターコンチネンタル取引所(ICE)が大幅高となりました。また、最終損益が黒字転換となった事務用品のオフィス・デポ(ODP)や、好決算を受けて目標株価の引き上げが相次いだ保険のアメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)も大きく上昇しています。さらに四半期決算で1株利益が市場予想を上回った医療保険のヒューマナ(HUM)も買われました。一方、四半期決算で業績見通しの引き下げを発表した高級服飾のケイト・スペード(KATE)が急落となっています。
5.為替・金利等
長期金利は0.01%低い1.54%となりました。ドル円は101円台前半で小動きとなりました。
【VIEW POINT: 今日の視点】
米国市場が小幅に上昇し、ドル円もやや円安となるなか、日経平均が300円安した後ということもあって本日の日本市場は反発してのスタートが予想されます。本日もドル円の動向に神経質な展開となりそうですが、取引終了後にトヨタ(7203)が第1四半期の決算を発表する予定で注目されます。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)