マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国市場は米雇用統計の発表を控え様子見でほぼ横ばい 日本市場は小動きでのスタートか
NYダウ: 18352.05 ▼2.95 (8/4)
NASDAQ: 5166.25 △6.51 (8/4)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は小幅に高安まちまちでほぼ横ばいとなりました。イングランド銀行の金融緩和策を好感した欧州株高を受けて朝方は40ドル高余りまで買われる場面もあったダウ平均ですが、翌日に米雇用統計の発表を控え様子見となると前日終値を挟んで揉み合う展開となり、結局2ドル安の18,352ドルと反落となりました。一方でS&P500株価指数が0.4ポイント高の2,164ポイントと続伸したほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も6ポイント高の5,166ポイントと続伸となっています。
2.経済指標等
6月の米製造業受注は前月比1.5%減と2カ月連続でマイナスとなったものの、市場予想は上回りました。民間設備投資の先行指標となるコア資本財(資本財から国防関連と航空機を除く)は0.4%増となっています。一方で先週一週間の新規失業保険申請件数は前週比3千人増の26万9千人となり、減少を見込んでいた市場予想を上回って悪化しました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全10業種のうち情報技術、素材などの4業種が上げました。一方で金融やヘルスケア、エネルギーなどの6業種が下げています。
4.個別銘柄動向
決算と合わせて通期の業績見通しを上方修正した食品大手のケロッグ(K)が買われたほか、決算が大幅増収となった電気自動車のテスラ・モーターズ(TSLA)も上げています。また、強気の業績見通しを好感してスマートフォン決済大手のスクエア(SQ)が急伸しています。一方で決算が市場予想を下回った石油・天然ガス開発のチェサピーク・エナジー(CHK)が大幅安となりました。決算で1株利益が市場予想を上回ったメディア大手バイアコム(VIAB)は買いが先行したものの、戻り待ちの売りに押され下げて取引を終えています。
5.為替・金利等
長期金利はイングランド銀行が金融緩和を決定したことを受けて英国債利回りが低下したことから0.04%低い1.50%となりました。ドル円は101円台前半での推移となっています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
昨日の米国市場がほぼ横ばいとなるなど外部環境に大きな動きがなかったことから本日の日本市場は小動きでのスタートが予想されます。こうしたなかドル円が小動きに止まれば今晩に米国で雇用統計の発表を控えていることから日中も様子見の展開となりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)