マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国市場は利益確定の売りに押され反落 日本市場は大幅高の後で軟調なスタートか
NYダウ: 18529.29 ▼14.24 (8/8)
NASDAQ: 5213.14 ▼7.98 (8/8)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は材料に乏しいなか利益確定の売りに押されて小幅に反落となりました。朝方は25ドル高まで買われる場面もあったダウ平均ですが、上値が伸び悩むと利益確定の売りに押されてマイナスに転じ、その後は軟調な展開が続きました。午後に40ドル安余りまで下落したダウ平均は引けにかけてやや下げ幅を縮めたものの、結局14ドル安の18,529ドルと反落して取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も7ポイント安の5,213ポイントと3日ぶりの反落となっています。
2.経済指標等
7月の米労働市場情勢指数(LMCI)は1.0となり前回のマイナス1.9から改善し市場予想を上回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全10業種のうちヘルスケア、一般消費財・サービス、電気通信サービスなど7業種が下げました。一方でエネルギーと素材、金融が上げ、エネルギーは1%を超える上昇となっています。
4.個別銘柄動向
決算で赤字幅が拡大したアイルランドの製薬大手アラガン(AGN)が下落したほか、前日に急落したブリストル・マイヤーズスクイブ(BMY)も売りが止まらず大幅続落となりました。会員制ネット通販で新興の米ジェット・ドット・コムを買収すると発表したウォルマート・ストアーズ(WMT)も財務負担が嫌気され小幅に下げています。一方で原油価格の上昇を受けてエクソンモービル(XOM)やシェブロン(CVX)が買われたほか、南アフリカの家具販売大手への身売りで合意したと発表したマットレス大手のマットレス・ファーム(MFRM)が買収価格にさや寄せする格好で急騰しています。年金基金が買収を発表した地銀のエバーバンク・フィナンシャル(EVER)も大幅高となっています。
5.為替・金利等
長期金利は先週末と変わらずの1.59%となりました。ドル円は102円40銭台での推移となっています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
米国市場が小幅下落となるなか、日経平均が400円近く上昇した後ということもあって本日の日本市場は軟調なスタートが予想されます。ドル円がやや円安となるなか日経平均が下げ渋り底堅さをみせるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)