市況概況 - まとめ -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

日経平均後場から上げ幅を広げて114円高と続伸

日本株式市場

1.概況
本日の日経平均は114円高の1万6764円と続伸しました。TOPIXやJPX日経400、新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて上昇しました。昨日の米国市場で主要株価指数が小幅に反落したことを受け、日経平均は18円安と小幅に反落して寄り付きました。日経平均はまもなくプラスに転じた後10時過ぎに再び小幅なマイナスに転じるなど、前場はやや方向感に欠ける展開となりました。前場を18円高で終えた日経平均は後場に入ると上げ幅を広げる展開となりました。まもなく日経平均の上げ幅は100円を超えると引けにかけても一段高となり結局114円高と1日の高値圏で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆2254億円となりました。東証33業種はその他製品や鉱業など27業種が上昇しました。一方で空運業など6業種が下げています。

2.個別銘柄等
東証1部の売買代金トップに任天堂(7974)が入り、7.4%の大幅上昇となりました。足元では値動きがやや落ち着いていましたが、改めて業績拡大を期待した買いが入っているようです。売買代金2位に入ったソフトバンクグループ(9984)も3.3%高としっかりで、昨日急落した小野薬品工業(4528)も6%近く反発しました。材料が出たところでは、鹿島建設(1812)が4%近い大幅高となりました。本日の12時に発表した4-6月期の営業利益が前年同期比160%増と大きく増加したことが好感され、後場から大きく上昇しました。また、水産大手のマルハニチロ(1333)も3.5%高としっかりでした。昨日の引け後に発表した4-6月期の営業利益が前年同期比162%増と大幅に増加したことが好感されました。一方、粘接着素材などを手がけるリンテック(7966)は5%超下落しました。本日の13時に発表した4-6月期の決算が大幅な減収減益となったことが嫌気されました。

【VIEW POINT: 明日への視点】
日経平均は後場に入って大きく上昇しました。引き続き日銀のETF買いに対する期待が下支えとなっているようです。日経平均が2日間で500円以上上昇したこと、また明後日が山の日の祝日とあって、明日の日本市場は利益確定売りが出やすいとみられるなか引き続き底堅い推移となるか注目されます。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 益嶋 裕)


中国株式市場

上海市場は続伸 香港市場は小幅反落

上海総合指数:3,025.68(+21.40)
香港のハンセン指数(日本時間16時時点):22,433.67(-61.09)

1.概況
<中国本土市場>
上海総合指数は続伸しました。前日に節目の3,000ポイントを回復したこともあり利益確定売りに押された上海総合指数は下落して寄り付くと一時3,000ポイントを割り込む場面もありました。しかし、底堅さをみせるとすぐに3,000ポイントを回復しプラスに転じ、その後上げ幅を徐々に広げ後場に一時0.7%高まで買われました。上海総合指数は引けにかけて一段高となり、結局0.7%高とほぼ高値引けで取引を終えています。なお、朝方発表の7月の消費者物価指数(CPI)が前年比1.8%増と市場予想と一致したほか、7月の生産者物価指数が前年比1.7%減と市場予想を上回る改善となりましたが市場への影響は限定的でした。

<香港市場>
ハンセン指数は小幅に反落しています。昨日の米国株が小幅に反落したことから下落してスタートしたハンセン指数は、一時前日の終値の近辺まで持ち直す場面がみられましたが、前日に指数が大きく上昇し通信や不動産セクターの一部の値嵩株に利益確定売りが出たこともあってプラスに転じることができず、その後は小幅安でのもみ合いが続いています。日本時間16時時点で公益事業株指数をはじめ、商工業株指数や金融株指数、不動産株指数の4業種全てが下落となっています。

2.個別銘柄動向等(香港マーケット、日本時間16時時点まで)
香港市場では、連日で上昇していた通信大手のチャイナモバイル (中国移動・00941)や大手銀行のエイチエスビーシー (HSBC・00005)が利益確定売りから反落しています。また、米国の長期金利が連日で上昇したこともあってリンクリート (領展房産基金REIT・00823)が1%超下げているほか、シノランド (信和置業・00083)やニューワールド・デベロップ(新世界発展・00017)も売られるなど、香港系の不動産株が軟調に推移しています。

一方で、2016年中間決算で大幅増益となる見通しを明らかにしたオーバーシーズチャイ (華僑城・03366)が9%超上昇しています。また、昨日引け後に中国不動産大手のエバーグランド (中国恒大・03333)が傘下の投資会社を通じて万科企業A株5億5200万株(発行済み株式の5%)を取得したと発表したことが好感され、チャイナバンカ (万科企業・02202)が続伸しています。さらに、7月の新車販売台数が前年比45%増加した中国自動車のグレートウォールモーター (長城汽車・02333)が7ヶ月ぶりの高値を更新しているほか、バングラデシュで鉄道橋の連結プロジェクトを受注したと発表した建設のチャイナレールウェイ (中国中鉄・00390)も大きく買われています。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 林 宇川)

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