市況概況 - 朝 -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

米国市場は小幅に反発 ナスダック総合株価指数は史上最高値を更新 日本市場は日経平均が2日間で500円高の後で反落か

NYダウ: 18533.05  △3.76 (8/9)
NASDAQ: 5225.48  △12.34 (8/9)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は小幅に反発しました。上昇して始まったダウ平均は50ドル以上上昇する場面もありましたが、エネルギー情報局が2016年の米国での産油量見通しを従来見通しからやや上方修正したことで原油価格が下落に転じるとダウ平均も午後にマイナスとなりました。ダウ平均は大きく下げることなく底堅さをみせると引けにかけて持ち直し結局3ドル高の18,533ドルと小幅に上昇して取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も12ポイント高の5,225ポイントと反発し5日に付けた史上最高値を更新しています。

2.経済指標等
4-6月期の米労働生産性指数速報値は年率換算で前期比0.5%低下し上昇を見込んでいた市場予想を下回りました。一方で6月の米卸売在庫は前月比0.3%増加し市場予想を上回りました。6月の米卸売売上高も前月比1.9%増となり市場予想を上回っています。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全10業種のうちヘルスケアや生活必需品、電気通信サービスなどの6業種が上げました。一方でエネルギーや一般消費財・サービスなどの4業種が下げています。

4.個別銘柄動向
4-6月期決算で赤字幅が拡大したものの、2016年12月期通期の見通しを据え置いたことで過度な懸念が後退した製薬大手のバリアント・ファーマシューティカルズ・インターナショナル(VRX)が急伸しました。また、決算で各事業がそろって増収となったケーブルテレビ大手のチャーター・コミュニケーションズ(CHTR)が大幅高となっています。一方で決算で売上高が市場予想に届かなかったコーチ(COH)が下げたほか、決算で赤字幅が拡大した放送のトリビューン・メディア(TRCO)も小幅に下げています。7月の世界の既存店売上高が市場予想を上回って落ち込んだカジュアル衣料のギャップ(GPS)が大幅安となっています。

5.為替・金利等
長期金利は米3年物国債入札の好調な結果を受けて0.05%低い1.54%となりました。こうしたなかドル円は101円台後半での推移となっています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
米国市場が小幅な上昇に止まるなか、ドル円がやや円高となっていることや、日経平均が2日間で500円以上上昇した後ということもあって本日の日本市場は反落でのスタートが予想されます。こうしたなか日銀のETF買いに対する期待などから日経平均が底堅さをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)

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