市況概況 - まとめ -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

日経平均184円高と反発し約2ヶ月半ぶりの高値を回復 来週はFOMC議事要旨などに注目

日本株式市場

1.概況
本日の日経平均は184円高の1万6919円と反発し、6月1日以来約2ヶ月半ぶりの高値を回復しました。TOPIXやJPX日経400、新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて上昇しました。昨日の米国市場で主要3指数が揃って史上最高値を更新し、ドル円もやや円安に振れたことを受け日経平均は142円高と反発して寄り付きました。日経平均は寄り付き後も上げ幅を広げると、前場は高値圏でのもみ合いとなりました。前場を121円高で終えた日経平均は、後場に入るとやや上げ幅を広げました。13時半頃から一段高となった日経平均は、まもなく208円高と本日の高値をつけました。日経平均は引けにかけてやや上げ幅を縮めましたが、本日の高値圏で大引けをむかえました。東証1部の売買代金は2兆1364億円と2兆円を上回りましたが、SQ日だったことを考えるとやや低水準となりました。東証33業種は電気・ガス業、水産・農林業、サービス業、小売業などディフェンシブセクターを中心とした27業種が上昇しました。一方で銀行業やその他製品など6業種が下げています。なお、日経平均ミニ先物・オプション8月限SQは1万6926円60銭となりました。

2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は上げ下げまちまちでした。売買代金トップに入ったソフトバンクグループ(9984)が小幅安となったほか、売買代金2位の任天堂(7974)は3.4%安となりました。その他メガバンク3行やファナック(6954)などがそれぞれ下落しました。一方でトヨタ自動車(7203)、ファーストリテイリング(9983)、KDDI(9433)はそれぞれ上昇しました。また、売買代金9位に入ったディー・エヌ・エー(2432)は10%超急騰し年初来高値を更新しました。4-6月期の営業利益が前年同期比83.5%増と大幅に増加したことが好感されました。その他材料が出たところでは、森永製菓(2201)がストップ高となりました。4-6月期の営業利益が前年同期比86.3%増と好調だったことに加えて、今期の営業利益予想を従来から大幅に上方修正したことが好感されました。一方、居酒屋を展開するエー・ピーカンパニー(3175)は8%近い大幅安となりました。4-6月期の営業利益が3300万円の赤字と、前年同期比の2億円超の黒字から赤字転落したことが嫌気されました。

【VIEW POINT: 明日への視点】
日経平均は外部環境の改善を受け反発しました。また、本日で日本企業の決算発表はほぼ終了となりました。円高進行の影響などから前年同期比で大幅な減益となった見込みですが、ある程度予想されたことであり極端な通期業績予想の下方修正は限定的だったことから、無難に通過した印象です。来週はお盆期間中ということで薄商いになりやすいとみられますが、17日に発表される7月に開催された連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨の内容が注目材料となりそうです。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 益嶋 裕)


中国株式市場

上海市場は大幅反発 香港市場は続伸

上海総合指数:3,050.67(+48.03)
香港のハンセン指数(日本時間16時時点):22,751.91(+171.36)

1.概況
<中国本土市場>
昨日節目の3,000ポイント近辺まで下げた上海総合指数は本日大幅に反発となりました。下落して寄り付いた上海総合指数は一時節目の3,000ポイントを割り込む場面がありましたが、底堅さをみせるとすぐにプラスに転じ前場は小幅高で揉み合う展開となりました。午前中に発表された中国の7月の鉱工業生産が6%増と市場予想に届かず前回より伸びが低下したほか、7月の固定資産投資も8.1%増と市場予想を大きく下振れたことなどを受けて政府の景気対策期待が高まったこともあってか、後場に入って上昇が加速し一時1.6%高まで買われた上海総合指数はほぼ高値引けで取引を終えています。

<香港市場>
昨日小幅に続伸したハンセン指数は本日も続伸しています。昨日のNY市場でダウ平均、NASDAQ総合とS&P500の主要3指数がそろって史上最高値を更新したことに加え、原油価格の上昇も好感され、ハンセン指数は買いが先行ししばらくして1%高余りまで買われる場面がありました。しかし、その後は利益確定売りが出て上げ幅を縮めるとプラス圏での揉み合いとなりました。後場に入ると本土市場の上昇が好感され上げ幅をやや広げるとその後も堅調な推移となっています。日本時間16時時点で商工業株指数が1%超上昇しているほか、金融株指数と公益事業株指数も小幅に上げています。一方、不動産株指数がわずかな下落となっています。

2.個別銘柄動向等(香港マーケット、日本時間16時時点まで)
香港市場では、7月の電力販売量が前年同月比6.1%増となったことが好感され電力のチャイナリソーシズ (華潤電力・00836)が大幅に上昇しています。また、好決算を期待する買いが入り、カジノのサンズチャイナ(金沙中国・01928)やギャラクシー・エンターテインメント(銀河娯楽・00027)が揃って堅調推移となっています。原油価格の大幅上昇が好感されシノック(中国海洋石油・00883)やシノペック (中国石油化工・00386)といったエネルギー株も大きく買われています。さらに、予想以上の決算だった複合企業のCKHホールディング (長和・00001)も2%を超える上げとなっています。

一方で、決算が減益となった通信のピーシーシーダブリュ (電訊盈科・00008)が約8%下落しています。また、前日大きく上昇していたホンコンエクスチェンジ (香港証券取引所・00388)が利益確定売りから小幅に反落しています。さらに、インターネットサービスのテンセント (騰訊控股・00700)が前場に上場以来の高値を更新しましたが、買いが続かず小幅に反落しています。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 林 宇川)

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