市況概況 - 朝 -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

先週末の米国市場は高安まちまち ナスダック総合株価指数は連日で史上最高値更新 日本市場は朝方に発表されるGDPに注目

NYダウ: 18576.47  ▼37.05 (8/12)
NASDAQ: 5232.90  △4.50 (8/12)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
先週末の米国市場は冴えない経済指標が続くなか前日に揃って史上最高値を更新した後ということもあって利益確定の売りが出やすく小幅に高安まちまちとなりました。一日を通してマイナス圏での軟調な推移が続いたダウ平均が37ドル安の18,576ドルと反落となったほか、S&P500株価指数も1ポイント安の2,184ポイントとこちらも反落となりました。一方でナスダック総合株価指数は4ポイント高の5,232ポイントと続伸し、前日に続いて史上最高値更新となっています。

2.経済指標等
8月のミシガン大学米消費者態度指数速報値は90.4となり前月の確報値から0.4ポイント上昇したものの、市場予想は下回りました。また、7月の米小売売上高は前月比横ばいとなり市場予想を下回りました。7月の米卸売物価指数(PPI)も前月比0.4%低下し上昇を見込んでいた市場予想を下回っています。一方で6月の米企業在庫は前月比0.2%増となり市場予想を上回りました。企業売上高も前月比1.2%増となっています。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全10業種のうち素材や電気通信サービス、資本財・サービスなどの7業種が下げ、素材は1%を超える下落となりました。一方でエネルギーと生活必需品、公益事業の3業種が上げています。

4.個別銘柄動向
デュポン(DD)が2%近く下げ、ダウ平均構成銘柄で下落率トップとなりました。ダウ・ケミカル(DOW)との合併を巡って欧州委員会が調査を始めたと発表したことで経営統合の先行きを懸念した売りが出ました。一方で原油高を受けてエクソンモービル(XOM)やシェブロン(CVX)が堅調となりました。また、決算で通期の利益見通しを上方修正した百貨店のノードストローム(JWN)が急伸しています。そのほか最終赤字となったものの、赤字が市場予想ほど悪化しなかった百貨店のJCペニー(JCP)も大幅高となっています。

5.為替・金利等
長期金利は市場予想を下回る米経済指標の発表が続いたことで0.05%低い1.51%となりました。こうしたなかドル円は100円台後半まで円高に振れる場面もありました。朝方は101円台前半での推移となっています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
米国市場でダウ平均が反落となったうえ、ドル円も円高となっていることから本日の日本市場は反落でのスタートが予想されます。お盆で薄商いとなりやすいなか「閑散に売りなし」の格言通りに底堅い展開となるかがポイントとなりそうです。また、取引開始前の8時50分に発表となる日本の4-6月期GDP速報値も注目されます。1-3月期よりも伸びは低下するものの、前期比年率換算で0.7%程度の成長が見込まれています。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)

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