市況概況 - 朝 -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

米国市場は原油高を好感して3指数揃って史上最高値を更新 日本市場は米国株高を受けて堅調スタートか

NYダウ: 18636.05  △59.58 (8/15)
NASDAQ: 5262.02  △29.12 (8/15)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は、ロシアのエネルギー相が原油相場の安定に向けてサウジアラビアなど主要産油国と協議していると明らかにしたことで、9月下旬のOPEC非公式会合での生産調整への期待が高まったことによる原油高を好感して上昇し3指数揃って史上最高値を更新しました。一時90ドル高余りまで買われる場面もあったダウ平均は一日を通して堅調に推移すると59ドル高の18,636ドルとなり2営業日ぶりに史上最高値を更新して取引を終えています。また、S&P500株価指数が6ポイント高の2,190ポイントと反発しダウ平均と同じく2営業日ぶりに史上最高値を付けたほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も29ポイント高の5,262ポイントとなり、こちらは3営業日連続で史上最高値を更新しています。

2.経済指標等
8月の米ニューヨーク連銀製造業景況指数はマイナス4.21と前月から悪化してマイナスに転じ改善を見込んでいた市場予想を下回りました。また、8月の全米住宅建設業協会(NAHB)住宅市場指数は60と前回から小幅に上昇し市場予想と一致しています。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全10業種のうち素材やエネルギー、金融などの7業種が上昇し、素材は1%近く上昇しています。一方で公益事業と電気通信サービス、生活必需品の3業種が下げ、公益事業は1%を超える下落となっています。

4.個別銘柄動向
米プロフットボール「NFL」の放映でアップル(AAPL)と提携協議と伝わったツイッター(TWTR)が大幅高となったほか、アップルも米著名投資家のウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハザウェイ(BRK.B)が保有株を買い増したことが分かり買われています。また、スマートメーター大手のセンサスを約17億ドルで買収すると発表した水関連の計測機器を手掛けるザイレム(XYL)も大きく上げています。一方で集合住宅の開発・管理を手掛けるポスト・プロパティーズ(PPS)の買収を発表した不動産投資信託(REIT)のミッド・アメリカ・アパートメント・コミュニティーズ(MAA)が費用負担を警戒した売りで大きく下げています。ポスト・プロパティーズは買収額にさや寄せする格好で急伸となっています。

5.為替・金利等
長期金利は株高や原油高を受けて安全資産の米国債が売られ0.04%高い1.55%となりました。ドル円は引き続き101円台前半での推移となっています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
米国市場で3指数が揃って史上最高値を更新したことから本日の日本市場も堅調なスタートが予想されます。こうしたなかお盆休みで昨日に1兆5000億円台まで落ち込んだ東証1部の売買代金がどこまで回復するかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)

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