市況概況 - 朝 -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

米国市場は利益確定の売りが出て反落 日本市場はドル円の動向に神経質な展開か

NYダウ: 18552.02  ▼84.03 (8/16)
NASDAQ: 5227.11  ▼34.90 (8/16)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は利益確定の売りが出やすいなか、ニューヨーク連銀のダドリー総裁が9月の利上げの可能性に言及したことで早期の利上げが意識され反落となりました。下落して始まったダウ平均は一日を通して軟調に推移すると84ドル安の18,552ドルと安値圏で取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も34ポイント安の5,227ポイントと4日ぶりの反落となっています。

2.経済指標等
7月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比0.8%上昇となり市場予想を下回りました。変動が激しいエネルギーと食品を除いたコア指数も同2.2%上昇となり市場予想を下回っています。一方で7月の米住宅着工件数は年率換算で前月比2.1%増の121万1千戸となり市場予想を上回りました。 また、7月の米鉱工業生産も前月比0.7%上昇し市場予想を上回り、米設備稼働率は75.9%と前月比から0.5ポイント上昇しこちらも市場予想を上回っています。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全10業種のうちエネルギーを除く9業種が下げました。なかでも電気通信サービスが2%安となったほか、公益事業が1%を超える下落となり、ヘルスケアも1%近く下げています。

4.個別銘柄動向
決算で1株利益が市場予想を下回った米自動車部品メーカーのアドバンス・オート・パーツ(AAP)や、8-10月期の利益見通しが市場予想を下回った安売り衣料品などを扱うTJX(TJX)が大幅安となっています。ホームセンターのホーム・デポ(HD)は業績見通しの上方修正を好感して買い先行で始まったものの、株価が高値圏にあるなか利益確定の売りに押され下げて取引を終えています。一方で売上高が市場予想を上回ったスポーツ用品のディックス・スポーティング・グッズ(DKS)が大幅高となっています。

5.為替・金利等
長期金利はニューヨーク連銀総裁の発言を受けて0.02%高い1.57%となりました。ドル円は一時100円を割り込み99円台半ばまで円高が進む場面もありましたが、朝方は100円台前半での推移となっています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場は米国市場が反落したことに加え、円高への警戒感もあり軟調なスタートが予想されます。こうしたなか本日もドル円の動向に神経質な展開となりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)

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