市況概況 - まとめ -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

日経平均円安を好感し反発 今夜の米国市場はFOMC議事要旨に注目

日本株式市場

1.概況
本日の日経平均は149円高と反発しました。TOPIXやJPX日経400も上昇した一方で、新興市場のマザーズ指数は下落しました。昨日の米国市場は反落しましたが、日経平均は25銭安とほぼ横ばいで寄り付きました。本日の日経平均は寄り付きが1日の安値となるとすぐにプラスに転じてその後は徐々に上げ幅を拡大しました。小幅高で推移した日経平均は、前場を83円高で終えました。100円台半ばで推移していたドル円が13時半過ぎから一時101円台まで円安に振れると、日経平均も上げ幅を拡大しました。日経平均は引けにかけても堅調に推移し、結局149円高と1日の高値圏で大引けをむかえました。東証1部の売買代金は2兆728億円と2兆円をわずかに上回りました。東証33業種は24業種が上昇、9業種が下落しました。原油高を好感して鉱業や石油石炭製品などの上昇が目立ちました。一方で建設業や水産・農林業、食料品などの内需ディフェンシブセクターは軟調でした。なお、大型株で構成されるTOPIXコア30が1.4%高だった一方でTOPIXミッド400は0.5%高、小型株で構成されるTOPIXスモールは小幅にマイナスと大型株優位の1日となりました。

2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は概ね堅調な値動きとなりました。売買代金トップのソフトバンクグループ(9984)こそ小幅安となったものの、売買代金2位の任天堂(7974)が4.5%高、3位のトヨタ自動車(7203)が2.2%高となるなど売買代金2位から7位までの銘柄はいずれも2%台から4%台の上昇となっています。中でも売買代金6位に入ったコマツ(6301)は大手証券が投資判断と目標株価を引き上げたことが好感され5%近い大幅高となり年初来高値を更新しています。その他材料が出たところでは、顧客から高額な契約解除料を取ったなどとして批判されているピーシーデポコーポレーション(7618)が16%近い大幅安となりました。評判の悪化による今後の業績への悪影響などが懸念されているようです。同社の株価は4日続落で30%以上下落しています。

【VIEW POINT: 明日への視点】
昨日一時99円台まで円高に振れたドル円が101円台まで値を戻したことで安心感が出たのか、日経平均は反発しました。今夜の米国市場では7月に開催された連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨が発表されます。議事要旨の内容次第では9月のFOMCでの利上げが取り沙汰される可能性もあり、注目されます。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 益嶋 裕)


中国株式市場

上海市場は小幅続落でほぼ横ばい 香港市場は小幅反発

上海総合指数:3,109.55(-0.48)
香港のハンセン指数(日本時間16時時点):22,953.55(+42.71)

1.概況
<中国本土市場>
上海総合指数は小幅に続落となりました。深センと香港の株式相互取引「深港通(深セン・香港ストックコネクト)」が正式に認可されたことを受けて何度かプラスとなる場面もみられた上海総合指数ですが、材料出尽くし感から上値は重く、前場には一時節目の3,100ポイントを割り込む場面もみられました。後場に持ち直し昨日の終値を挟んで揉み合う展開となった上海総合指数は結局ほぼ横ばいで取引を終えています。

<香港市場>
ハンセン指数は小幅に反発しています。深センと香港の株式相互取引が正式に認可されたとの発表を受けて買いが先行したハンセン指数は、節目の23,000ポイントを上回ったところで上値が抑えられると上げ幅をやや縮めたものの、その後も引き続き堅調な推移となっています。日本時間16時時点で金融株指数と公益事業株指数、商工業株指数が小幅に上昇する一方で、不動産株指数がわずかな下落となっています。

2.個別銘柄動向等(香港マーケット、日本時間16時時点まで)
香港市場では、深センと香港の株式相互取引の正式承認を受けて中国本土で知名度の高い食品メーカーのティンイー (康師傅・00322)や小売りのベレインターナショナル (百麗国際・01880)が2%以上上げています。原油高が引き続き好感されペトロチャイナ (中国石油天然気・00857)やシノペック (中国石油化工・00386)といったエネルギー株も堅調となっています。

一方、中間決算で売上高が市場予想に届かなかったキャセイパシフィック (キャセイ航空・00293)が大幅安となり、ハンセン指数構成銘柄で下落率トップとなっています。また、深センと香港の株式相互取引が正式に承認されたことで材料出尽くしとなりホンコンエクスチェンジ (香港証券取引所・00388)が3%超下落し、中国証券最大手のチュウシンショウケン(中信証券・06030)やハイトンセキュリティ (海通証券・06837)も大きく下げています。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 林 宇川)

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