マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国市場は良好な住宅関連の経済指標を好感し上昇 日本市場は米国株高で反発スタートか
NYダウ: 18547.30 △17.88 (8/23)
NASDAQ: 5260.08 △15.48 (8/23)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は良好な住宅関連の経済指標を好感して上昇しました。欧州株高もあって取引開始後しばらくして100ドル高余りまで買われたダウ平均ですが、イエレンFRB議長のジャクソンホールでの講演を26日に控え様子見となるなか上げ幅を縮めると午後は小幅高で揉み合う展開となりました。結局ダウ平均は17ドル高の18,547ドルと3日ぶりに反発して取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も15ポイント高の5,260ポイントとなっています。
2.経済指標等
8月の米製造業PMI速報値は52.1となり市場予想を下回りました。一方で7月の米新築住宅販売件数は年率換算で前月比12.4%増の65万4千戸となり、減少を見込んでいた市場予想を上回り2007年10月以来8年9ヵ月ぶりの高水準となりました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全10業種のうち素材や一般消費財・サービス、エネルギー、情報技術などの8業種が上げました。一方で公益事業と生活必需品の2業種が下げました。
4.個別銘柄動向
決算で1株利益が市場予想を上回った家電量販店のベストバイ(BBY)が20%近く上昇し急伸したほか、決算が大幅な増収増益となった住宅建設大手のトール・ブラザーズ(TOL)も9%近く上げ大幅高となっています。スマホなど携帯端末向け決済サービスのスクエア(SQ)も投資判断の引き上げを受けて大きく上げています。一方で急性アレルギーのアナフィラキシー補助治療剤についてアイオワ州の上院司法委員会が値上げの説明を要請したと伝わった後発薬のマイラン(MYL)が大幅安となり、2016年12月期の既存店売上高の見通しを下方修正したレストランチェーンのゾーイズ・キッチン(ZOES)や、決算で売上高が市場予想を上回る落ち込みとなった食品大手のJMスマッカー(SJM)が急落となっています。
5.為替・金利等
長期金利は前日と変わらずの1.54%となりました。ドル円は引き続き100円台前半での推移となっています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
米国株高を受けて本日の日本市場は反発でのスタートが予想されます。こうしたなかドル円が引き続き100円台前半での推移となっていることもあって本日も為替の動向に神経質な展開となりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)