市況概況 - まとめ -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

日経平均99円高と反発し昨日の下げをほぼ埋める

日本株式市場

1.概況
本日の日経平均は99円高の1万6597円と反発しました。TOPIXやJPX日経400、新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて上昇しました。昨日の米国市場で主要指数が小幅に上昇したことを受け、日経平均は52円高と反発して寄り付きました。日経平均は寄り付き後も上げ幅を広げると9時半頃に本日の高値となる150円高まで上げ幅を広げました。ただ、依然としてドル円が100円台前半の円高水準にある中ではそれ以上の高値追いとはならず、日経平均はまもなく上げ幅を縮めると結局前場を83円高で終えました。日経平均は後場に入るとこう着感が強まり、高値と安値の値幅が40円弱の非常に狭い値幅でのもみ合いとなりました。結局日経平均はもみ合い推移のまま大引けをむかえています。狭い値幅での推移だったことから商いは膨らまず、東証1部の売買代金は1兆6077億円の低水準となりました。東証33業種は、金属製品や保険業など28業種が上昇しました。一方で水産・農林業や石油石炭製品など5業種が下げています。

2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は上げ下げまちまちとなりました。売買代金トップに入ったソフトバンクグループ(9984)は外資系証券の投資判断引き上げが好感され2.5%高としっかりでした。一時は4%超上昇する場面もありました。売買代金3位のトヨタ自動車(7203)やメガバンク3行、ソニー(6758)などもそれぞれ上昇しました。一方で任天堂(7974)、ファミリーマート(8028)、ファーストリテイリング(9983)などは下げています。材料が出たところでは、低価格ファッション衣料のしまむら(8227)が8%超の大幅安となりました。8月の既存店売上高が前年同月比5.5%減と大きく落ち込んだことが嫌気されました。また、家具販売チェーンのニトリホールディングス(9843)も5.6%安と大きく売られました。こちらも8月の既存店売上高が前年同月比2.2%増と前月の6.1%増から伸びが鈍ったことが嫌気されました。また、スマートフォン向けなどにゲームを展開するガンホー・オンライン・エンターテイメント(3765)が4%安と売られました。主力ゲームのパズル&ドラゴンズのアプリマーケットでの売上ランキングが大きく低下したことなどが売り材料となったようです。

【VIEW POINT: 明日への視点】
昨日100.8円安だった日経平均は本日99.9円高と2日間でほぼ行って来いの展開となりました。日経平均は7月12日以降1ヶ月以上にわたって1万6000円台の推移が続いています。円高進行という悪材料と日銀のETF買い入れ金額の増加という好材料の綱引きのような格好で、マーケットに大きな方向感は出ていません。まずは今週末のイエレンFRB議長の講演、また9月に入ってからの米雇用統計の発表やその後の連邦公開市場委員会(FOMC)、日銀の金融政策決定会合といったところが今後の日経平均のレンジが変わる材料となる可能性がありそうです。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 益嶋 裕)


中国株式市場

上海市場は小幅反落もほぼ横ばい 香港市場は反落

上海総合指数:3,085.88(-3.83)
香港のハンセン指数(日本時間16時時点):22,729.36(-269.57)

1.概況
<中国本土市場>
上海総合指数は小幅に反落となりました。薄商いのなか上海総合指数は1日を通じて前日の終値を挟んで揉み合う展開となりました。中国人民銀行(中央銀行)による資金供給が好感された一方、節目の3,100ポイント付近では上値の重さが意識されて売られました。後場に一時0.3%安まで売られた上海総合指数ですが、引けにかけてやや持ち直し結局0.1%安とほぼ横ばいで取引を終えています。

<香港市場>
ハンセン指数は反落しています。昨日の欧米株高の流れを受けて心理的節目の23,000ポイントを回復してスタートしたハンセン指数ですが、特段の材料がない中で高値警戒感から利益確定売りも出て、しばらくしてマイナスに転じると下げ幅を広げる展開となりました。軟調な推移が続いたハンセン指数は、日本時間16時時点で下げ幅をやや拡大しています。日本時間16時時点で公益事業株指数と商工業株指数が小幅に下落しているほか、金融株指数及び不動産株指数が1%を超える下げとなっています。

2.個別銘柄動向等(香港マーケット、日本時間16時時点まで)
香港市場では、主力銘柄が売り優勢となっています。インダコマシャルバンク (中国工商銀行・01398)が2%超下落しているほか、コンストラクションバンク (中国建設銀行・00939)も1%下げるなど、本土銀行株が揃って冴えない展開となっています。また、減益決算が嫌気された不動産大手のヘンダーソンランド (恒基不動産・00012)も売られています。さらに、特段の材料がないもののカジノのギャラクシー・エンターテインメント(銀河娯楽・00027)やインターネットサービスのテンセント (騰訊控股・00700)などの値嵩株が軟調に推移しています。

一方で、証券会社が強気な投資判断を継続した食品のワンワンチャイナ (中国旺旺・00151)が1%超上昇しています。また、売上高が大幅に増加したことが材料視され医薬品のトラッドチャイメディ (中国中薬・00570)も5%超値上がりしています。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 林 宇川)

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