マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国市場は様子見で小幅に続落 日本市場はイエレンFRB議長の講演を控え様子見の一日か
NYダウ: 18448.41 ▼33.07 (8/25)
NASDAQ: 5212.20 ▼5.49 (8/25)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は小幅に続落となりました。翌日にイエレンFRB議長のジャクソンホールでの講演を控え様子見ムードが強いなか午前中に前日終値を挟んで揉み合い方向感に欠ける展開となったダウ平均は、午後にマイナス圏で推移すると結局33ドル安の18,448ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も5ポイント安の5,212ポイントとなっています。
2.経済指標等
7月の米耐久財受注額は前月比4.4%増となり市場予想を上回りました。民間設備投資の先行指標となる非国防資本財から航空機を除いたコア受注も1.6%増となり市場予想を上回っています。また、先週一週間の新規失業保険申請件数は前週比1千人減の26万1千人となり、増加を見込んでいた市場予想に反して減少し改善しました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全10業種のうちヘルスケアや生活必需品などの5業種が下げ、反対に素材や電気通信サービスなどの5業種が上げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄ではユナイテッドヘルス・グループ(UNH)やナイキ(NKE)、ウォルマート・ストアーズ(WMT)などの19銘柄が下げる一方で、シスコシステムズ(CSCO)やプロクター・アンド・ギャンブル(PG)などの11銘柄が上げました。ダウ平均構成銘柄以外では決算で最終損益が赤字に転落した総合小売りのシアーズ・ホールディングス(SHLD)が大幅安となったほか、決算で最終損益が黒字に転じたものの既存店売上高が伸び悩んだ1ドルショップのダラー・ツリー(DLTR)が急落しています。ティファニー(TIF)は減収ながら増益を確保したことで大幅高となっています。
5.為替・金利等
長期金利は0.01%高い1.57%となりました。ドル円はイエレンFRB議長の講演を控え小動きで100円台半ばでの推移となっています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場は米国株安を受けて軟調なスタートが予想されます。今晩にイエレンFRB議長の講演を控え様子見となりやすいなか、日経平均は本日も引き続き一目均衡表の基準線(昨日時点で16,432円)と転換線(16,692円)のなかでの推移となりそうで、方向感は出にくいとみられます。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)